Q:「昨年12月に平成31年税制改正大綱が発表されました。この中で、所得税に関する改正のポイントはなんでしょうか?」

解説

1. 住宅借入金等の所得税の特別控除の特例の創設

2019年10月1日から2020年12月31日までの間に、消費税率10%が適用される住宅を取得した場合の住宅ローン減税の控除期間を3年間延長し13年間とします。

ただし、11年~13年の3年間の控除額については、購入時の経過措置の適用の有無、購入した住宅の種類や居住状況などによって控除を受けられない可能性もあります。

2. 空き家における譲渡所得の特別控除の見直し及び延長

被相続人が老人ホーム等に入居していた場合でも、被相続人による一定の使用がなされているなど一定の要件を満たせば、3000万円の特別控除の特例の適用が可能となります。

※2019年4月1日から2023年12月31日までの譲渡が対象

3. 居住者等の一時的な出国におけるNISA口座の継続利用

海外に一時的に出国する場合、改正前ではNISA口座から課税口座へ移管しなければなりませんでしたが、改正案ではその出国日前までに「継続適用届出書」を提出することで、その出国時から次の(1)または(2)のいずれか早い日までの間は引き続きNISA口座を利用できるようになります。

(1) 「帰国届出書」を提出する日
(2) 「継続適用届出書」を提出した日から5年を経過する日の属する年の12月31日

4. 子育て給付及び未婚のひとり親に対する住民税の非課税

子ども・子育て支援法の改正により新たに支給される給付金については、所得税・住民税は課さないこととします。

また、いわゆるひとり親で一定の要件を満たす者の個人住民税を2021年度以後は非課税とします。

要するに

今年の税制改正は、消費税増税対策、空き家対策、子育て育児対策など社会的に問題となっている分野の解消を税制面から後押しをする改正が数多く出ています。(小嶋 大志)