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「時短勤務」って実際どう? 働くママに聞いた「金銭面」と「労力」からのメリット・デメリット

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「時短勤務」って実際どう? 働くママに聞いた「金銭面」と「労力」からのメリット・デメリット

近年、出産後の社会復帰時にフルタイム勤務ではなく時短勤務を希望する方もいます。

2009年からはじまった時短勤務制度ですが、実は筆者も海上保安庁に勤めていた頃に産後時短勤務で復職していました。

そんな時短勤務ですが、実際のところどういった部分で魅力があり、なにを気を付けなければならないのでしょうか。

ここでは、実際に時短勤務を経験したことのある働くママさんに、時短勤務の金銭的メリット・デメリットと労力的な問題についてお話を聞いてみました。

仕事のやり方について考えている方はぜひ参考にしてみてください。

時短勤務の メリット・デメリット

働かないよりは稼げるのは確かだけれど…

実際に復職して働くことによって、得られる賃金はもちろん魅力のひとつです。

ただ、やはり勤務時間が短いぶん、産前よりも目減りしたお給料に少々ガッカリした…という人もいます。

「2年間の育児休業を取得後、復職して時短勤務を1年しました。社会復帰には帰る時間が早いのはとても助かりましたが、やはりお給料は寂しいものでした。」(20代女性・会社員)

時短勤務制度を導入した「改正育児・介護休業法」では「働かなかった時間」の賃金までは補償されていません

今まで9~17時の勤務(休憩1時間含む)で勤務していた方が、時短勤務で9~16時の勤務(休憩1時間含む)を行ったとしても、16~17時の1時間分は本来のお給料から引かれてしまうことの方が多いです。

働かないよりは稼げるけれど、出ていくお金を考えると二束三文だと感じた方もいました。

「久し振りの復帰は嬉しかったけれど、子どもの保育料で給料の半分以上払うことになり、手取りで考えると本当に働き続けるべきなのかどうか迷いました。」(30代女性・公務員)

努力して可能な限り働くんだとうい意思があり、時短勤務を利用できる職場環境があるということは本当に素晴らしいことです。

しかし、実際に働いてみると魅力と同時に「これでいいのかな」という迷い、手取り額に対する戸惑いも感じるということがわかりました。

精神的に耐えられなかったという声も

実際のところ、時短勤務をしてみてどうだったかを伺うと「精神的にキツかった」という女性がちらほら。

自分で望んだ時短勤務、なぜ精神的に厳しい状況になってしまったのでしょうか。

「たった1時間早く上がるということが、どれだけ周囲に迷惑をかけるのか。仕事が残っているのに、時間キッカリに上がることにとても抵抗がありました。

申し訳ない気持ちでいっぱい、うしろめたさとの闘いだったのを覚えています。」(40代女性・会社員)

また自分が仕事に本腰を入れて頑張れるときがきたら、後輩が時短勤務をすることになったら、その時は支えられるくらい仕事と向き合うぞ!という前向きな気持ちで時短勤務を取得しているのかと思いきや、実はうしろめたさでいっぱいだった方もいたということがわかりました。

「自分の中で仕事をしたい気持ちがあった。けれど、育児との両立を考えたらフルタイムでの勤務を産後いきなり始めるのは難しく、仕事をしたい気持ちと早上がりしなければ家庭が成り立たないという板挟みで苦しくなりました。」(20代女性・会社員)

時短勤務をするにあたっては、制度に基づいた対応を会社や組織が行ってくれるかどうかも重要です。

制度があっても使えなかったという声も少数ですが聞こえてきたので、「制度があっても使えない」では働く側は納得がいきません。

ただ、使える制度であってもやはり周囲への気配り心配りは必要不可欠といえます。

つい周囲への理解や共感を求めがちですが、人の気持ちに寄り添えない人だっているということを忘れてはいけません

朝の1時間、夕方の1時間…お金では買えない「時間」が手に入る

お金では買えない「時間」が手に入る

金銭的に満たされないこと、精神的に気をすり減らすことなど、時短勤務にはデメリットともいえることもあるのが実態ですが、それでもやはりかけがえのない「時間」が手に入るのは嬉しいことです。

「保育園に送り届ける朝は本当に忙しく、今まで通り8時15分までの出勤だと登園が保育所が開いた7時半にはめがけていかないと間に合わないです。

でも、1時間出勤を遅らせたことでかなり朝に余裕が出来ました。生活リズムが整ってきて、子どもが3歳になったときにフルタイムに戻りましたが、やはり朝の1時間は貴重だったなぁと感じます。」(20代女性・会社員)

朝食から掃除、子どもと自分の身支度、朝って本当に忙しいです。

やはり貴重な1時間を手に入れられるというのは、大きなメリットだといえます。

「帰るのが1時間早いだけで、夕飯の支度から子どもの対応にも余裕が生まれます。これはやっぱり時短勤務の強みだったと感じますね。

そのお陰で子どもにも仕事の間会えなかった寂しさを埋め合わせることができた気がしています。」(40代女性・公務員)

かけがえのない「子どもが幼い間」に仕事をし続ける選択をしたお母さんたちは皆、「出産前のようにもっと仕事を頑張りたい」という気持ちと「子どもと一緒にいたい」「子どもに寂しい思いをさせたくない」という気持ちとでいっぱい。

そんななかで両立を望んではじめる時短勤務、やはり最大のメリットは貴重な時間が手に入ることといえますね。

お金では買えない時間を、仕事量を減らすことで手に入れることができる。

単純明快な仕組みともとれる時短勤務制度ですが、やってみた人にしかわからない悩みや戸惑いもあることがわかりました。

皆さんはどんな働き方を望みますか?(執筆者:三浦 希枝)

《三浦 希枝》
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三浦 希枝

三浦 希枝

前職は海上保安庁に所属し、船舶料理士とヘリコプタ―降下員として勤務。退職後、フリーライターになり4年目に開業。子連れ離婚そして再婚を経て、二児のママとして仕事との両立を図っている。Webライティング講師業もはじめ、活動の幅を広げている。趣味は時短、節約。特技は水泳(インターハイ出場経験有!) 寄稿者にメッセージを送る

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