普段は中学生の娘と息子、夫と4人家族で育児と家事をしつつ、一級建築士の資格を活かした建物点検の業務をフリーで受託しています。

その我が家の子ども2人が義母から教育資金を贈与されました。

まとまった資金を教育のために直系尊属が一括贈与すると、贈与を受ける人1人当たり1,500万円まで非課税となる、「教育資金の一括贈与時の非課税制度」を利用したものです。

贈与された頃、この制度は2019年3月までと言われていたので間に合うようにとの手続きだったのですが、その後2021年3月まで延長が決まりました。

親としては非常にありがたい資金ですが、この資金は銀行などの専用口座に預金され、引き出す場合にはかなり面倒な条件や準備、手続きが必要なのです。

そこで筆者の体験をからめ、この特例についてご紹介します。

教育資金贈与の特例が延長

教育資金口座を作って預金する

まず、資金は現金でポンともらえるわけではありません。

銀行や信託銀行など

教育資金口座の取り扱いのある金融機関で専用口座を開設し、いったん預金してから通帳を受け取る

のです。

手続き時には贈与する義母はもちろん、親権者である私たち夫婦、そして子どもたちも記入する書類がありました

印鑑や本人確認書類、子どもたちのマイナンバーも必要でした。

そしてこの口座開設日がポイントで、教育資金として認められるのはこの日以降に支払ったものだけです。

例えば我が家の場合、この日以降に口座引き落としがあるクレジットカード決済をした教材費があったのですが、引き落とされたのは開設日後でも、カードで支払った日は開設日前だったので、この教材費分は引き出せませんでした。

教育資金として適用されるもの

適用されるのは、

・ 学校などに支払われるもの

・ 学校の指示で指定されたものを買った費用

・ 習い事で塾に支払ったもの

・ 留学の渡航費

などです。

口座から引き出すためには、これらの用途で支払ったのだと証明できるものが必要です。

月々口座引き落としになるような学費は、

・それが記帳された通帳

・学校からの支払いのお知らせ等の書面

が必要です。

息子がこの学校からのお知らせを紛失し、ひと月分引き出せませんでした。

集金袋などで集金される場合は、領収印のある袋を持参します。

部活の部費で現金を集めたけれど領収書が発行されていないという場合は引き出せませんでした。

部活で使う道具を購入し領収書があった場合でも、その道具が学校側の指定のあった商品でなければ引き出せません

塾のテキスト代だと言っても、そのテキストが確かに塾側の指定したテキストだという証明がなければ適用されないのです。

証明できるものが必要

教育資金は原則的に30歳までが非課税

この贈与が非課税になるのは、子どもが30歳になるまでです。

残った資金は課税されます。

ただし、30歳になった時に在学中の場合などは最長で40歳まで延長されることになりました。

また、学校以外の習い事などに使える分は500万円までで、23歳未満までの適用です。

注意が必要なのは、贈与者が3年以内に死亡した場合、その時の残額に相続税がかかってしまう(23歳未満や在学中は除く)と変更したことです。

教育資金贈与はその都度であれば非課税

なかなか手続きが大変であるこの制度は、相続税対策としても有効な制度ではありますが、本来教育資金は必要な都度贈れば非課税です。

各家庭の事情に合わせて、最適な方法で「贈りたい」、「贈られたい」ですね。(執筆者:枝本 幸)