待ちに待った子供が生まれた。

これから先の成長が楽しみな分心配になることといえば、教育費についてではないでしょうか。

子供1人を育てるのにかかる教育費の平均は1,000万~2,500万ほどと言われています。

「うちは私立にも行かないから安く済む」と思っていても、習い事や塾、趣味などの費用もかかってきます。

そんなお金を貯める方法の1つに保険を利用する方法があります。

一昔前は、子供の教育費といえば学資保険というイメージが強く、生まれてすぐに加入する家庭が一般的でした。

返戻率も120%近くあり、お金を増やす方法として最適でした。

しかし、近年ではマイナス金利政策の影響から、保険商品の利率が軒並み低下し、2019年12月現在で返戻率の平均は103~108%です。

中には元本割れしてしまう商品だってあるのです

よって、無条件に学資保険一択と考えるのはオススメできません

子供が 生まれたら 必ず「学資保険」 ではない。

でも、「保険ってどんなふうに選べばいいのか分からない」って思っている方も多いのではないでしょうか。

ここでは、そんな方のために、子供の教育費に焦点を絞り、保険を選ぶときの考え方をお伝えします

学資保険の特徴とは

まずは学資保険とはどんな保険なのか知っておきましょう。

学資保険は、「将来必要となる子供の教育資金を準備できる」保険です。

例えば、子供が大学に入学する18歳頃を満期と定め保険料を支払い、満期がきたら保険金を受け取ります。

商品によっては満期までの間にお祝い金として、さまざまな節目で少しずつ保険金を受け取れるものもあります。

保険商品ですので、受け取りや支払いなどの仕組みは一般的な保険とほぼ同じというものが多いです。

学資保険特有のシステムとしては「保険料払込免除」特約があることが挙げられます。

これは、万が一親が死亡してしまった場合などに保険料の支払いを免除にしてもらえる特約です。

中には特約としてではなく、契約すれば自動的に組み込まれている商品もあります。

「わが家の指針」を洗い出す

保険には実に多くの商品があり、同じような商品でも保険会社によってそれぞれ特徴が違ってきます。

それに、全ての保険商品を自分で選別し加入するのはなかなか無理があります。

私はやはり、まず金融機関へ相談に行くことが必要だと考えています。

無料で相談できる窓口がたくさんありますのでぜひ利用してみてください。

そしてその際に「わが家で最優先するのはこれ」という指針を洗い出してから行きましょう

それぞれの家庭で必要な保障は違います。

収入、家族構成、教育の方針、すでに加入している保険の内容などで、最適な保障が変わるからです。

ただやみくもに相談に行っても、どの保険が良いのか決められません。

例えば、

・ 保障は少なくてもいいからとにかくお金を増やしたい

・ 今は貯蓄が少ないから月々の保険料の安いものから選びたい

・ 子供の医療費助成にプラスして、入院通院時の保障も厚くしたい

・ 中学受験をさせたいので、その時にお金を受け取れる特約のあるものが欲しいなど。

分からない人はザックリでも大丈夫です。

「考えたけど分からなかった」と相談すればきちんと教えてくれます。

その条件次第では、学資保険ではなく別の保険が適していることもあるでしょう

実際わが家は何度か相談に行った結果、学資保険ではなく外貨建ての死亡保障付き生命保険に加入しました。

もっと極端な例として、もう充分に資産がある方や、自力できちんと貯めることができる方などは、保険に入らなくても大丈夫と判断されるかもしれません。

わが家で最優先するのはこれと決める

商品から探すのではなく、どんな保障が必要か

ネットで検索すればオススメの保険や人気の保険のランキングがたくさん出てきます

しかし、いったん立ち止まって「果たしてわが家にも当てはまるのか」を考えてもらいたいと思います。

単に「人気だから」と加入するのはとても危険です。

学資保険の返戻率は近年低下する傾向にあります。

確かにこの点だけを見るとあまり魅力的ではありませんが、他の保険商品にはない独特な特約やしくみがあります。

一概に「これに加入しておけば間違いない」というものがないのが保険選びの難しいところです。

しかし、「わが家の指針」かきちんと定まっていれば、保険選びでやみくもに悩む必要もなくなります。

悩んでいるうちに大変になってしまい、結局まだ何もせず…という方が結構多いそうです。

実際わが家は、上の子の保険選びで指針がブレブレだったため時間がかかってしまい、結局加入できたのは1歳過ぎになってしまいました。

保険選び以外にも、わが子のためにやることはたくさんあります。

まずは夫婦で話し合い、わが家の指針をしっかり決めて相談に行くのが最短の道だと思います。(執筆者:尋本 景子)