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【岩城みずほ流】株価下落時の過ごし方 今は値動きより自身をみつめる

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【岩城みずほ流】株価下落時の過ごし方 今は値動きより自身をみつめる

為替相場が大きく下落し、不安に思っている方も多いことでしょう。

3年前に積み立て投資をスタートした会社員のA子さん(41歳)からも、

「投資方針を変更した方がよいのではないか」

とご相談がありました。

A子さんは、先進国と日本の株式のインデックスファンドに分散して投資をしていますが、これから景気が悪くなることを考えると、国内外の債券ファンドに変えた方がよいのではと考えているそうです。

株価下落で不安になる女性

私はまず、長期で資産形成をしているので今の影響は大きくないことを説明しました。

これまでも、バブル崩壊、アジア通貨危機、ITバブルの崩壊、エンロン破綻、リーマン・ショックなどさまざまなことがあり、株価が大きく下落しましたが、その後回復しています。

短期的なダメージを受ける影響は一時的ですので、特別な行動を取る必要はない

と思います。


むしろ、下落局面で淡々と投資信託を買い続けていくことで、その後に相場が回復したときに、リターンが大きくなります

筆者もリーマンショックの時にも積立投資を続け、その後株価が戻ったときには、積立投資の効果を実感しました。

定期的に定額を投資していくことを「ドルコスト平均法」といいますが、株価が下落したときは口数を多く買えるので、その後に株価が回復すれば、「価格 × 口数」で、評価額がプラスになります。

やめないで続けることが大切です。

今、超低利回りの債券をコストを支払って保有する意味もないと思いますし、株と債券を保有することの分散効果も今は期待できません

株式が上がれば債券は下がり、債券が下がれば株が上がるという「逆相関」の関係は、先進国の長期国債利回りが非常に低い今、債券価格の上昇余地も限られているので、教科書的なリスク分散の効果は期待できない状況です。

資産運用以外にすることを考えてみましょう

資産運用はそのまま続けることにして、あれこれ考えるのはやめましょう。

しばらく忘れておくくらいがちょうどいいと思います。

普段よりも時間があるという人は、ご自身の将来のビジョンを考えてみるのもおススメです。

今、リモートでの活動が増えてきていますが、今後、働き方が大きく変わる可能性もあると思います。

転職をする人も増えるかもしれません。

キャリアや、人生のライフイベントについてじっくり考えてみることはよいことです。

ファイナンシャルプランナーがよく使う方法は、今後のライフイベントとかかるお金を書き出し、キャッシュフロー表を作ることですが、なかなか具体的な人生設計を立てられない人は意外に多いです。

「じぶん棚卸しシート」将来を見つめる

そこでおすすめなのが、「じぶん棚卸しシート」です。

10年前からセミナーなどで利用しているものですが、自分のお金を考えるスタートで使えます。

【じぶん棚卸しシート】

自分棚卸シートの小さい方

≪クリックして拡大≫

小売業などで、在庫確認のために棚卸しをしますが、「じぶん棚卸し」もイメージは同じで、自分自身の人生を見つめ直す作業です。

これまで自分ががんばってきたことや、大切にしてきたことなどの延長線上に今の自分があるので、現状を確認する自分の棚卸しをします。

そして、この先、どんな人生を過ごしていきたいのか、それを実現するために何が必要なのかを考えます。

誰に見せる必要もないので、リラックスして、自由に書いてみてください。

下がるチャートを見て不安になるより、老後資金を増やすためにどうするかを導くチャートを眺める方が有効です。

自分の人生の夢や目標を実行するためには作戦が必要です。

シートを完成させて必要な資金などがわかれば、さらにビジョンを明確にして、具体的にどう行動していくかのを考えてみましょう。(執筆者:岩城 みずほ)

《岩城 みずほ》
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岩城 みずほ

金融商品の販売によるコミッションを得ず、お客様の利益を最大限に中立的な立場でのコンサルティング他、講演、執筆を行っている。慶応義塾大学卒。NHK松山放送局を経てフリーアナウンサーとして活動後、セミナー会社等を経てFPとして独立。東洋経済オンライン、毎日新聞経済プレミア、マネー現代(講談社)、日本経済新聞社「家計のギモン」などで連載中。貯めると増やすの車座の会「C(貯蓄)リーグ」、「サムライズ勉強会」主宰。 <保有資格>: ファイナンシャルプランナー CFP® 認定者 寄稿者にメッセージを送る

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