一律10万円が給付されることになりました。
多くの人にとって、生活費にあてて消えてしまう額かもしれません。
筆者の家庭でも自宅で過ごす時間が長くなり、エンゲル係数(家計のうちで食費が占める割合)が急上昇しています。
おそらく10万円の給付金はおなかの中に消えることでしょう。
しかし、せっかくの給付金を「いつもと同じ食事」に使ってしまってはもったいないです。
気持ちがちょっと明るくなったり、食べるまでの時間が楽しみになったりする使い方をしてみてはいかがでしょうか。
今回は、一律10万円の給付金の中から、約1万円でできる「ちょっと得する、ちょっと楽しみな食費の使い方」を紹介します。
目次
予算5,000円~1万円:「フードロス支援」
今年の春は予定されていたイベントなどが突然中止になることが多く、そのあおりを受けたフードロスが問題になっています。
そこで、行き場を失った業務用食材を、お得な値段で一般向けに販売するケースが増えているのです。
買う人は、苦境に立たされる業者を「食べることで支援」できます。
フードロス支援は、売る側の「捨てたくない」という思いと、買う側の「支援したい」そして「ちょっと得したい」という気持ちの両者をWin-Winにします。
うまいもんドットコム「食べて応援!学校給食キャンペーン」
学校が休校になったことで給食の食材を納品する業者がフードロスに悩んでいます。
実は、納品できなかった給食の食材は、食材のお取り寄せサイト「うまいもんドットコム」の中で、「食べて応援! 学校給食キャンペーン」として一般向けに販売されているのです。
筆者もサイトを毎日のぞいては、「お得な食材」を探しています。
地方のおみやげ店の「うまいものボックス」配送
地方のおみやげ店も、フードロスに悩んでいます。
食べ物には賞味期限があり、売れなければ廃棄されてしまいます。
しかし、旅行者の思い出に残るように地元の人たちが心をこめて作ったものを簡単には廃棄できません。
そこでおみやげ店では、フードロス対策として、「賞味期限まで残日数が少ない食べ物」をぎゅっと詰め込んで売り出しています。
北は北海道、南は沖縄までのおみやげ店が、ピンチをチャンスに変えようと小さな箱に希望を詰めて発送しています。
筆者は、岩手県の県産品が詰め込まれた箱を購入しました。
「フードロスを支援したい」という気持ち半分、「ちょっと得したい」という気持ち半分で、送料込5,000円の箱を注文しました。
結果は「もう1箱買っておけばよかった」と思うほどのお得感です(現在は売り切れています)。
結婚式キャンセルによる「引き出物スイーツセット」
おみやげ店以外にも、結婚式の引き出物も行き場を失っています。
こちらのサイトでは、引き出物20点で送料込4,900円ですので、1点あたりにすると245円です。
結婚式の引き出物に使われるような高級菓子が、1点245円で手に入る機会はめったにないでしょう。
予算1万円~2万円:「旅行に行ったつもり」で贅沢
今年のゴールデンウィークは、自宅で過ごしている人がほとんどでしょう。
テレビでは有名人が自宅で楽しそうに過ごしている映像が流れていますが、家事や育児に追われて終わってしまったという人も多いのではないでしょうか。
「新鮮な果物を、産地で買いたかった」
という人は、普段はできない、このような時だからこそ買える「ちょっと贅沢な食べ物」を取り寄せてみるのはいかがでしょうか。
「豊洲市場ドットコム」で高級料亭用の食材を自宅で楽しむ
「豊洲市場ドットコム」では、本来であれば高級料亭に納品されるはずだった行き場を失った食材を販売しています。
「豊洲市場ドットコム」で販売されているものには、「安い理由」がハッキリと書かれています。
すなわち「安い=おいしくない」ということではないのです。
例えば、マグロであれば、きれいに柵取りしないことで価格を抑えています。
骨や血合いが入っているから安いだけで味は一級品です。
飲食店の営業自粛で行き場を失った「卵をもったボタンエビ」は、9~12尾で2,200円(送料別・税込み)です。
筆者が寿司店でボタンエビを食べたときには、1尾500円以上(時価)でした。
「豊洲市場ドットコム」では、海鮮だけではなく肉も野菜も果物、米やお菓子もあります。
「掘り出し物」は毎日更新されているので、「おうちで旅行に行ったつもりになれる」食べ物を探してみてはいかがでしょうか。
予算1000円~:オンラインだからお得な「海苔」
自宅で過ごす時間が長くなり、わが家で消費量がいっきに増えた食材は海苔です。
お昼ご飯におにぎりを作ったり、余ったおかずを使って太巻きを作ったりしています。
しかし、海苔の価格は意外と高いのです。
スーパーでは全型10枚が400円程です。
海苔は価格帯も質も幅が広く、「安いから」という理由だけで買ってしまうと残念な思いをすることがあります。
そこでおすすしたいのが、工場直売の海苔店です。
筆者は「海苔はスーパーで買うもの」だと思い込んでいました。
しかし、今回の自粛生活でさまざまな通販サイトをみていくうちに「○○海苔店」がたくさんあるということに気付きました。
筆者が子どもの頃は、商店街に個人経営のお茶屋や海苔店がありました。
最近は、それらの個人経営の海苔店がオンラインショップ運営に乗り出し、工場直売で安くて良い海苔を販売しているのです。
わが家では、有明産海苔30枚1,000円(税込・送料込)を購入しました。
10枚あたり333円なのでスーパーで売っている一般的な海苔よりも価格は若干安いのですが、質は格段に上だと感じます。
しかも、取り寄せすると一般的には宅配便の受け取りをしなければなりませんが、海苔には厚みがないため、ポスト配達で受け取れることがほとんどなのです。
10万を上手に使って自粛生活に楽しみをみつける
見方によっては、「一律10万円の給付金は足りない」と感じるかもしれません。
しかし、このような時だからこそ、せっかくの10万円を上手に使って「楽しみ」になることを探してみてはいかがでしょうか。(執筆者:式部 順子)