春先から始まった新型コロナウイルスによる日常生活や経済活動への制限ですが、依然として大きな影響を及ぼしています。
1部地域を除き緊急事態宣言は解除されましたが、経済に与えたダメージは大きく、またウイルス感染拡大の第2波への懸念も残ります。
株式市場も一時の大暴落から徐々に回復しているようにみえますが、今後の動きはまだまだ不透明です。
そんな中ですが、今回は権利月が8月の株主優待株をご紹介させていただきます。

一時期に比べ株価が下がり買い求めやすくなった銘柄もあり、
まだ下落するのか
迷う局面ですが、内容が魅力的な株主優待をなるべくお得に取得していきたいものです。
株価他数値は、5/15(金)終値時点でのYahoo!ファイナンスの株価より算出しております。
なお、株式購入の際は、最低購入金額の他に証券会社の手数料が別途かかります。
目次
(1) 使える消耗品のセット「ワッツ」
「ワッツ(2735)」は100円ショップ「ワッツ」、「ミーツ」、「シルク」など全国約1,200店舗を展開する企業です。
関西圏を中心に進出していますが、最近では筆者が住む関東圏でも、店舗を見かけることが多くなってきました。
「ワッツ」では株主優待を行っており、年1回、100株以上保有する株主に対し自社製品の詰合せを進呈しています。
こちらは日々利用できるような消耗品を中心としたセットで、大変実用的な優待品となっています。
2019年8月期の優待品の内容は「洗濯ばさみ・綿棒・絆創膏・ウエットティッシュ(2種類)・食器用スタンプ・乾電池(2種類)・水切りごみ袋・床用水拭きシート」の計10点で、年度ごとにラインアップは多少異なっています。
自社製品のセットを株主優待品とする企業は多く、日頃自分では購入しないような商品をお試しできるのも株主優待品の大きな魅力ですが、どうしても使いそびれて戸棚の奥に放置されているものもあります。
しかし、「ワッツ」の優待品に関してはそれがまったくなく、主婦である筆者には大変助かるセットです。

ワッツ(2735)
・ 株価 651円
・ 最低購入金額 6万5,100円(100株)
・ 権利確定月 8月末
株主優待
(1) 自社オリジナル商品詰め合わせ 10点
(2) ギフトカード 1,000円分
100株以上 (1)
1,000株以上 (1)+(2)
3年以上継続保有
100株以上 (1)+(2)
(2) 想いがつまったアイデア商品 ほぼ日
「ほぼ日(3560)」はコピーライターとしても著名な糸井重里氏が代表をつとめ、糸井氏創設の「ほぼ日刊イトイ新聞」を運営するほか、手帳やアパレルなどをてがける企業です。
年末などには店頭で「ほぼ日手帳」が大きく展開されているのを目にしますし、この手帳の愛好者はたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。
「ほぼ日」では株主優待を実施しており、年1回、100株以上保有する株主に対し自社製品を進呈しています。
株主優待が開始された2017年8月期は「ほぼ日5年手帳」、2018年8月期は「やさしいタオル」と「ほぼ日のふくろもの」、そして2019年8月期の優待品は「ほぼ日の百人一首」と書籍「百人一首がよくわかる」と毎年商品が異なります。
企業の想いを株主に知ってもらおう、株主に楽しんでもらいたい、と優待品が株主とのコミュニケーションツールとして位置づけられている印象です。
さて「今年は何をいただけるのかな」と、株式保有の楽しみが増しそうです。

ほぼ日(3560)
・株価 4,100円
・最低購入金額 41万円(100株)
・権利確定月 8月末
株主優待
100株以上 自社商品
(3) 注文時に利用できるTポイント「出前館」
「出前館(2484)」は出前仲介サイト「出前館」を運営する企業です。
「出前館」を通してガスト・ピザーラ・ケンタッキー等各種ファストフード店やレストランなど、和洋中華多彩なジャンルのメニューのデリバリーを注文できます。
昨今の新型コロナウイルスによる外出自粛で、こちらのサイト利用者も増えているのではないでしょうか。
「出前館」では株主優待を実施しており、年2回、100株以上保有する株主に対し、保有期間に応じて出前館で利用できるTポイントが進呈されます。
いちばん進呈ポイントが少ない1年未満保有の場合でも、8月末と2月末に各3,000ポイントずつをいただけるため、優待利回りで4%台後半の高利回りです。
新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が徐々に解除されていったあとも、引き続き「新しい生活様式」が励行されるようですので、デリバリー利用も当面盛況で推移するかもしれませんね。

出前館(2484)
・ 株価 1,285円
・ 最低購入金額 12万8,500円(100株)
・ 権利確定月 2月末・8月末
株主優待
出前館で利用できるTポイント(期間固定)
保有期間:<2月末日><8月末日>
1年未満:3,000円分 3,000円分
1年以上:3,000円分 3,300円分
2年以上:3,000円分 3,600円分
3年以上:3,000円分 3,900円分
4年以上:3,000円分 4,200円分
5年以上:3,000円分 4,500円分
6年以上:3,000円分 4,800円分
7年以上:3,000円分 5,000円分
(4) 現在10%超の高利回り ANAP
「ANAP(3189)」は10~20代女性向け衣料・雑貨ブランド「ANAP」をショッピングモールなどに展開する企業です。
リアル店舗を運営しながらも、全体売上の半分以上がインターネット通販とのことですので、コロナによる緊急事態宣言を受けた店舗の臨時休業の影響は、ほかのアパレル企業より限定的かもしれません。
「ANAP」では株主優待を実施しており、年1回、自社店舗で利用できる優待割引券およびiTuneカード3,000円分を進呈しています。
iTuneカードはインターネット上で音楽や映画を購入できる「iTunes Store」やアプリをダウンロードでき「AppStore」をはじめ、電子書籍やゲームなどの購入にあてることができます。
iTuneカードのみでも優待利回りが約10%となる超高利回りであり、買い物などで割引を受けるのであれば、さらに利回りが大きくなります。
ただしiTuneカードの利用は、iPhoneなどApple社のPCやモバイルに限られてしまうようです。

ANAP(3189)
・ 株価 296円
・ 最低購入金額 2万9,600円(100株)
・ 権利確定月 8月末
株主優待
(1)自社通販サイト購入30%割引券
100株以上 1枚
500株以上 2枚
1,000株以上 3枚
※通販サイト「ANAPオンラインショップ」で販売されている商品を5,000円以上購入の場合30%割引で購入可(割引対象商品の上限金額は10万円)
上記に加え、
(2)iTunesカード
100株以上 3,000円分
8月期の株主優待は、上記でご紹介したほかにも2月決算が多い外食チェーンや小売店などで実施されています。
とくに新型コロナウイルスの影響が大きかった外食産業では業績の悪化が懸念されるので、株主優待においても企業のリリースに注意を払う必要があります。
株価その他の情報は変更される場合があります。
ご自身でご確認の上、自己責任で投資いただきますようお願いいたします。(執筆者:吉井 裕子)