メルカリやラクマなどのフリマアプリでは、商品を発送する際にかかる送料は基本的に出品者が負担します。
出品数が多い人だと、年間で数万円を超える送料を負担している人もいます。
この送料、発送方法を変えたり段ボールを加工するなどのちょっとした工夫で安く抑えることが可能です。
送料を抑えれば抑えるほど出品者に利益が残るので、発送が多い人は常日頃から送料を意識してコストカットしてみてはいかがでしょうか。
今回はメルカリやラクマで送料を抑える梱包・発送テクニックを紹介します。
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目次
メルカリやラクマでは送料は基本的に出品者負担
フリマアプリでは「送料は出品者持ち」という風潮が強いです。
またアプリ側も送料を出品者負担にすることで、送料の安いメルカリ便が利用できるようになるなど、出品者による送料負担を推奨しています。
もちろん購入者側もほとんどの人が「フリマアプリでは基本的に送料は無料(出品者負担)」だと思っています。
設定で購入者負担の着払いにもできますが、着払いにすると商品は非常に売れにくくなるでしょう。
また着払いに気づかず買った購入者と送料トラブルになってもめたり、評価を下げられることもあります。
筆者自身は経験ありませんが、他の人の評価で「着払いだったのでこの評価(悪い)です」と言うコメントを何件も見たことがあります。
売れやすくするため、またトラブルを避けるためフリマアプリでは送料の出品者負担が基本となります。
ところがこの送料、毎月何十個も商品を発送している出品者にとって1か月に負担している金額は相当なものです。
仮に商品30個を全て宅急便60サイズ(メルカリ便700円)で送っているとすれば、月2万1,000円も送料を払っている計算になります。
もしこの60サイズの宅急便(700円)をコンパクトボックス(380円)に変えることができれば、送料負担は2万1,000円から1万1,400円になります。
すると60サイズで送っていた場合と比べて9,600円も送料が浮き、これは全て出品者の利益として残ります。
このように、サイズを小さくしたり、発送方法を変えたりして送料を抑えることができれば同じ売上でも手元に残るお金は多くなります。
送料を抑える4つのテクニック
では実際にメルカリを例にとり、筆者が使っている送料を安くする方法を4つ紹介します。
1. ネコポスをゆうパケットに
1番簡単な方法が「らくらくメルカリ便のネコポス」を「ゆうゆうメルカリ便のゆうパケット」に変更する方法です。
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ネコポス
・ A4サイズ
・ 厚さ2.5cm以内
・ 重さ1kg未満
・ 195円で送れる
ゆうパケット
・ A4サイズ
・ 厚さ3cm以内
・ 重さ1kg未満
・ 175円で送れる
つまり、ほぼ同じようなサイズの商品が送れるサービスですが、ゆうパケットのほうが20円安いです。
195円が175円になります。
たったそれだけですが、薄利多売で数多く商品を発送している方はこの20円が年間で大きな差になってきます。
ただし、この2つのサービスは発送できる場所が異なります。
「ゆうパケット」は郵便局かローソンから発送可能
です。
近くに郵便局やローソンがなく、代わりにヤマト運輸があるような方は20円のために無理してゆうパケットに切り替える必要はありません。
2. 発送方法を普通郵便にする
比較的厚さや大きさがあるけど軽い、といったものを送る時はメルカリ便よりも普通郵便の方が送料は安くなります。
メルカリ便は大きさで送料が決まりますが、普通郵便は重さで決まります。
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例えば、この商品は厚みが5cm以上あり、メルカリ便だとコンパクトボックスやネコポスが使えない60サイズ商品(700円)です。
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この商品の発送方法を普通郵便(定形外)に変えます。
重さは梱包とあわせて122グラムです。
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122グラムの定形外普通郵便(規格外)の送料は300円ですので、メルカリ便と比べて400円の送料削減になります。
この方法は3つのデメリットがあります。
・ 追跡ができない
・ 郵便トラブル時の補償がない
匿名配送にならない点についてはあらかじめ商品説明に記載しておき、納得していただいた方とのみ取引をすればトラブルになりません。
追跡ができない点については通常であればあまり問題になりませんが、もし相手から届かないと言われても発送も到着も証明できません。
また普通郵便の場合、補償がないので「届かない」、「配送中に破損した」といった事故が起きても郵便局に責任を問うことはできません。
※余談ですが筆者の経験上で言えば、1,000件に1件くらいの確率で普通郵便の事故が起きています。
こちらが配送方法を決めているため購入者に責任を問う事もできませんので、基本的には出品者の責任になるでしょう。
まずは購入者に事情を説明して謝り、取引キャンセル(返金対応)する必要があります。
普通郵便は安く送れる配送方法ですが、反面大きなリスクもあるので適用する商品は限定したほうがいいでしょう。
3. 箱を畳んで中身と一緒に送る
玩具などの紙箱に入った商品を送る時は、箱を畳んで小さくし中身をバラで梱包すると厚みがなくなってサイズを小さくできます。
先ほどの商品を畳んでみましょう。
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これで、厚さが5cm以下になり、コンパクトボックスで送れます。
コンパクトボックスなら先ほどの普通郵便と違って追跡も補償もついています。
60サイズ(700円)からコンパクトボックス(380円)になりましたので320円の送料削減です。
もっと厚みのない物で、ネコポスやゆうパケットサイズにできればさらに送料が削減できます。
ただこの方法で送る場合、商品の形を変えて送る方法なので購入者に黙って行うとトラブルの元になります。
あらかじめ「送料削減のために畳んで送る」という点を商品説明に書いておきましょう。
4. 段ボールを加工する
宅急便サイズで発送するときよくやるのが、この段ボールを加工してサイズ調整する方法です。
宅急便サイズの商品を梱包する際、多くの人が商品に合ったサイズの段ボールなんて持ってないと思います。
大体家にある何かの段ボールを再利用します。
ですがちょうどいいサイズがなく、大きすぎたり小さすぎたりすることがほとんどのはずです。
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商品は明らかに60サイズ以下(700円)ですが箱は60サイズ以上。(60サイズの上は80サイズで、送料は800円になります)

商品を入れてみると案の定スカスカです。
この段ボール箱のままでも送れますが、無駄な空間に余計な送料を払うのもなんだか納得いきません。
問題は送料だけではありません。
スカスカの箱に入れる場合、商品保護のために緩衝材としてプチプチや新聞紙を詰め込まなくてはいけません。

買ったことがある人は知っていると思いますが、この緩衝材も買うとかなり高いです。

段ボールの不必要な空間のせいで送料が上がるうえ、余計な資材代までかかるなんてもったいないです。
そこで段ボールを加工してサイズをダウンさせます。

まずカッターで四隅に商品の厚みに合わせて切れ込みを入れます。
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続いて折りこみやすくするため、先ほど入れた四隅の切込みをつなぐように外周にちょっとした切れ目を入れます。(完全に切らないよう注意)
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後は切れ目に沿って四隅を折りたためばサイズダウン完了です。
今回、80サイズの箱が60サイズになりました。
加工時間は約5分、これで100円(と資材代)得します。
商品やもともとの箱の大きさによってはサイズダウンできないケースもあるので、切る前に大体でいいので確かめておきましょう。
なお、外周の切断面は手を切りやすくなっているので、ドライバーさんや受け取る人のことを考えてきちんとガムテープで保護しておきましょう。
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先ほど切り込みを入れており畳んだこの部分、ここをガムテープで保護します。
安全面だけではなく見た目も良くなります。
今回紹介した方法はいずれもきちんと出品前に確認し、出品時に正しく設定しておきましょう。
商品が売れた後に発送方法や梱包形態を変更するとトラブルの元になります。
常に節約できるか意識しよう
フリマアプリで多くの商品を発送する方は、配送方法のコストダウンができないかどうか常に意識しましょう。
サイズダウンなどで送料が削減できれば、その分は出品者の手元に残ります。
また単純な送料削減効果以外にも、プチプチや新聞紙などの資材を使わすに済むという節約効果もあります。
趣味で年に数個程度出品している方はともかく、毎月何個も発送している方にとって送料削減は特に節約効果が大きい方法です。
ぜひ普段から意識してみてください。(執筆者:せどりや投資も行うマルチな事業主 菊池 貴弘)