2021年の1月13日から、ラクマで商品が売れたときに支払う販売手数料が3.5%(税抜き)から6%(税抜き)に値上げになります。
メルカリという圧倒的に利用者の多いフリマアプリと比べ、「手数料が圧倒的に安い」という点がラクマの大きなメリットでした。
ですが今回のこの値上げによってラクマを使うメリットが小さくなってしまいました。
今回のラクマ販売手数料値上げについて、メルカリとの販売手数料の差や今後の使い方について考えてみました。
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目次
2021年1月13日よりラクマの手数料値上げ
1月13日からラクマで商品を売った時にかかる手数料が値上げになります。
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「サポート体制の強化」とありますが、特に目新しいサービスが開始されるわけではなさそうなので、実質単なる手数料値上げです。
・ 1月13日0時になるまでに支払われた商品の手数料は旧料金の3.5%
・ それ以降支払われた分については新料金の6%
ラクマでは「3.5%(税抜)から6%(税抜)」という非常にややこしい書き方をしていますが、
改定後 … 6.6%に値上げ
になります。
改定前:1万円の商品を売った場合 … 385円の手数料
改定後:1万円の商品を売った場合 … 660円の手数料
値上げ幅で言えば約1.7倍、大幅な値上げになります。
ラクマ手数料値上げ後の各フリマアプリとの比較
ラクマの手数料の値上げによって各フリマアプリの「手数料格差」が小さくなりました。
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1万円の商品をラクマで売った場合、改定前はメルカリよりも615円得しましたが、改定後は340円まで差が縮まります。
ある程度売り上げがある方はこの程度の差でも「ちりも積もれば」ですが、一般の方にとってはラクマで売るメリットと言うか魅力は確実に薄れたと思います。
「売れやすさ」を考えてみる
と思うかもしれません。
ただ、ここで考えてほしいのがメルカリと比べたときの利用者数の差、つまり「売れやすさ」です。
もともと代表的なフリマアプリであるメルカリと比べ、ラクマは利用者数が圧倒的に少ないという問題がありました。
以前筆者がメルカリとラクマの売れやすさを閲覧数で検証したところ、メルカリはラクマの5倍ほど売れやすいことが分かりました。
上記の記事は少し前のデータなので現在多少割合は変わっていると思いますが、やはりまだまだ圧倒的にメルカリのほうが売れやすいです。
手数料改定でラクマを使う理由は若干薄くなった
メルカリとラクマでシステムや仕組みでほとんど差がないことを考えると、本来利用者が少ないラクマを使う理由はありません。
そのデメリットを補うのが「圧倒的な手数料の安さ」でした。
そのため今までは「利用者の多いメルカリ」と「販売手数料の安いラクマ」という特徴でうまく住み分けができていました。
筆者もメルカリと比べて手数料差が大きい「高額商品」や、利用者が少なくてもすぐに売れる「人気商品」を売る際にラクマは重宝しました。
多少売れにくいとしても1万円の商品を売った時、メルカリよりも615円も得する手数料差は魅力的だったからです。
それが今回の値上げで「利用者は少ないけど手数料が格段に安いラクマ」から「利用者が少ないけど手数料はちょっと安いラクマ」になってしまいました。
メルカリの10%と改定後のラクマの6.6%、この3.4%の手数料の差をどう見るかですが、筆者は
と思います。
筆者の個人的な意見ですが、今回ラクマの3.85%から6.6%への販売手数料改定で利用するメリットは確実に薄くなったな、というのが正直な感想です。
振込手数料が無料は健在
目新しいサービスが増えるわけでもなく、メルカリとの利用者数の差がそこまで縮まっていない状態で出品者の負担のみが増えた形です。
特にちょこちょこと処分目的で出品しているライトユーザーにとっては、かなりメリットが小さくなったのではないでしょうか。
とはいえ、改定されたとしても3.4%の差は大きいと言えば大きいです。
またラクマは1万円以上の振り込みで楽天銀行を使用すると、振込手数料が無料(メルカリは一律210円)な点も大きいです。
流行りの人気商品など「利用者が少なくても確実に売れる物」であればラクマを使う意味はあると思います。
他にも複数在庫を持っているなら各アプリで販売することで、売れやすさは各段に高くなるでしょう。
1つしかない商品の同時出品は各アプリの規約に触れる可能性があります
各アプリの細かい特徴
・ メルカリ → 利用者数が多くて売れやすいが手数料がやや高い
・ ラクマ → 売れにくいが手数料がメルカリよりやや安い
・ ヤフオク → 売れやすさも手数料も微妙だがいろいろな売り方ができる
メルカリ、ラクマ、ヤフオクそれぞれの手数料差が縮まった今、今まで以上に各アプリの細かい特徴を把握して売り方を変えていくといった対応が必要になりそうです。(執筆者:せどりや投資も行うマルチな事業主 菊池 貴弘)