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無印のアート作品7万円が「安い」と言える理由 美卒が解説 絵画購入の予算決めと選び方のコツ

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無印のアート作品7万円が「安い」と言える理由 美卒が解説 絵画購入の予算決めと選び方のコツ

おうち時間が長くなり、部屋の模様替えをする人が増えています。

不要な家具を処分して、部屋がスッキリすると絵の1枚でも飾りたくなります。

壁にお気に入りの絵を1枚飾るだけで、お金にはかえられない癒しになるでしょう。

とはいっても、部屋に飾る絵探しは意外と難しいものです。

画廊で売っている作品は数十万円以上が当たり前で、気軽に手が出せません。

そこで、無印良品で販売されているアート作品に目を向けてみましょう。

無印のアート7万円が安いと言える訳

低価格のアート作品のほとんどは「複製画」

「アート作品に興味があるけれど、画廊は敷居が高い」と感じる方には、インテリアショップが便利です。

インテリアショップには、部屋に飾りやすい絵・値段の作品が集まっています。

イケアでは、大きなゴッホの「星月夜」が税込5,999円で販売されています。

IKEAのゴッホ「星月夜」
≪画像元:IKEA

もちろん本物ではありませんが「安く飾れる絵が欲しい」と考える人には良い商品でしょう。

ほとんどのインテリアショップで扱っている低価格のアート作品は、画家が直接描いた本物ではなく、複製画です。

複製画とは、本来は画家本人が製作したり、画家監修で製作されたりしたものを複製画といいますが、現代では印刷で大量生産されたものも複製画とよばれていることがあります。

ミュージアムショップで販売されているものは、複製画であってもアート印刷で質が高く5万円程度、印刷したあとに職人が手をいれたものは数十万円程度が相場です。

無印良品のアート作品は「リトグラフ」

無印良品でも部屋に飾るアート作品が販売されています。

現在販売されている無印良品のアート作品は、リトグラフです。

無印良品で販売されているリトグラフ
≪画像元:良品計画

リトグラフとは版画の一種ですが、小学生のころに作った木の版画ではなく、石を使った版画です。

最近は、石ではなくアルミなどの金属板を使うこともあります。

石板を使ったリトグラフは、石の種類や凹凸によって作品の雰囲気がかわるところも魅力です。

画家が絵を描き、画家本人もしくは職人が決められた枚数(限定数)を1枚1枚刷ります。

リトグラフは複製画ではなく、刷られたすべてが本物の原画です。

そのため、作品には通し番号とサインが書かれているのです。

リトグラフは、同じように刷っても全く同じ作品にはならず、1枚1枚に微妙な違いがあります。

無印良品のリトグラフは、100年以上の伝統があるパリの工房で刷られています。

絵を描く画家と色や技術にこだわる職人が一体となって作る作品がリトグラフです。

アート作品の相場はいくらぐらいか

部屋に飾る絵やアート作品の相場は、絵の種類によって変わります。

ゴッホやルノワールの高度な複製画:数十万円(印刷なら数千円)

また、ポスターなら年代や希少価値によって相場は変わります。

現在流通している販促用のポスターならばタダで譲り受けることも可能でしょう。

しかし、亀倉雄策氏デザインのオリンピックポスターは芸術的価値もあり数万円で取引されています。

自宅の部屋に飾る絵は、その人の価値観や好みで決められます。

本物にこだわる人もいれば、印刷による大量生産でも、価格の安さにこだわる人もいるでしょう。

絵を購入するときには、最初に予算を決めてから「複製画にするのか」「本物にこだわるのか」を決めるといいでしょう。

複製画でよければ予算に応じたクオリティを選びます。

そして、本物にこだわるならば、古い時代よりも現代美術作品のほうが安い傾向があります。

無印良品のアート作品が「安い」といえる理由

MOMA(ニューヨーク近代美術館)のデザインストアでは、フレーム付きのアート作品が高いものでも5万円以内で販売されています。

一方、無印良品のリトグラフは安いものでも6万円以上です。

「無印良品の日用品は安くていいものなのに、絵は高い」と思う人もいるかもしれません。

しかし、MOMAのデザインストアで売っているものと、無印良品で売っているものには決定的な違いがあります。

MOMAは複製画で、無印良品は複製画ではありません

無印良品のリトグラフは、1枚1枚に通し番号とサインが入っています。

それぞれ限定100枚で販売されています。

複製画ではない本物が7万円前後で購入できることは「安い」といえるのではないでしょうか。

また、無印良品のアート作品の作者は現在活躍している人たちです。

これから価値があがっていく可能性も秘めているでしょう。

注意点

通し番号が入ると「100番よりも1番の方が価値はある」と思う人がいます。

しかし、リトグラフは1枚1枚刷るため、同じように刷ってもすべて表情が変わります。

そのため、番号によって価値が変わることはなく、刷られた作品はすべて同じ価値です。

安い複製画は本物の雰囲気を失っていることも

筆者が「家に絵を飾りたい」と絵を探したとき、ゴッホやルノワールの複製がとても安く売っていることを知りました。

しかし、安いものは色が違うだけでなく、額にあわせて適当に絵をトリミングしているため、絵の雰囲気も構図も本物とは全く違うものになっていたのです。

本物の雰囲気を失っている7万円の複製画を買うならば、1枚1枚歴史ある工房で刷られた本物のリトグラフを買った方がお金も活きるのではないでしょうか。(執筆者:クリエイティブな節約家 式部 順子)

《式部 順子》
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式部 順子

執筆者:美大卒 式部 順子 式部 順子

武蔵野美術大学卒。クリエイティブな発想で芸術エッセイや子育てアイデア、経験に基づいた就職転職記事まで幅広く執筆中の個性派フリーライター。身近にあるものを活用した節約術と時代の流れを読みながらの大胆な節約術を組み合わせながら日々節約を楽しんでいる。節約のモットーは「使うべきお金は使う!無駄な節約はしない!」ストレスフリーな節約術をメインに紹介。 寄稿者にメッセージを送る

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