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家づくりの時、住宅展示場に行く前にやりたいこと

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家づくりの時、住宅展示場に行く前にやりたいこと

今回は、ハウスメーカー勤務時代の経験と独立してマイホーム購入相談を多く受け、実際に家づくりにも多数関わってきて感じたことを踏まえたお話です。

注文建築で家を建てたいと考え始めたら、失敗しないために住宅展示場に行く前にやるべきことを紹介します。

住宅展示場に行く前にやるべきこと

「とりあえず住宅展示場に行く!」はNG

注文建築に限らず「マイホーム」を考え始めたら、インターネットで「物件情報を検索する」とか、「住宅展示場に行ってみよう!」となることはとても自然な欲求ですが、いきなりそれはNGです。

なぜなら自分たちの実情も要望も定まっていないのに、あれこれ見始めるのは、必ずどこかのタイミングで迷いや不安が出て、決断できなくなる遠回りの方法だからです。

まずやるべきは「家計の実態把握」です。

「普段から家計簿アプリでしっかり管理して問題ないです」という方も「正直どんぶり勘定です」という方もマイホームを考え始めた時は家計を見つめる良いチャンスです。

これから人生最大の支出が伴う買い物をしようかという時だからこそ、実態を把握しておくことは重要です。

「家計の実態把握」が重要な理由

家計をしっかり確認することは、注文建築では特に重要です。

なぜなら注文建築は、こだわればこだわるほど、いくらでも建築費は跳ね上がります

「そんなの予算をしっかり決めて、管理すれば大丈夫でしょ?」と感じる思いますが、そうは簡単にいかないことを、注文建築の現場にこれまで関わってきて身に染みて感じています。

数千万円の家づくりの打ち合わせをしていると普段なら少し慎重に考えるだろう数万円の物が安く感じます。

数十万円すらそうかもしれません。

特に注文建築の場合、家にこだわりや希望を抱いている方が少なくありません。

「せっかく家を建てるのだから…」と数十万円の差のグレードの良い設備を選んでしまったり、部屋を少し広くしてしまったり。

数千万円の中の数十万円です。

住宅ローンの返済額にしたら、月々1,000円ほどアップします。

「それくらいなら、問題ないかなぁ。せっかく家を建てるのだし、ここは妥協したくないなぁ」なんて自分に言い訳を並べてしまいます。

そんな時に最初にしっかり確認した「家計の実態」が重要になります。

この「家計の実態」は「今」の把握ももちろんですが、「将来の家計の予想図」も含めて把握しておくことをお勧めします

今は毎月数千円の返済額のアップは大した負担でなくとも、将来のどこかのタイミングでは切実な金額になっているかもしれません。

「家計の実態把握」はマイホーム計画が進行している過程よりも、やはり最初にやることが効果的です。

あれこれ夢が膨らみ始めてからの把握は、冷静に把握できません。

冷静に見られる最初のタイミングに把握し、いずれ夢が膨らみ、見積金額が出てきた時には、改めて最初に把握した家計の実態と照らし合わせることが重要です。

将来の家計を踏まえても大丈夫だと思える見積金額なら迷いも出てこないでしょう。

よくあるのは見積金額が出てきて、具体的な数字を見て、一気に不安になるパターンです。

何となく決めた予算としっかり将来を踏まえて導き出した予算では、ご自身の中での予算への信頼度も違います。

何となく決めた予算だから、いざ具体的な数字を目にしたときに「本当にこの金額は大丈夫かな?」と不安を感じ始め、

「同じ仕様でもっと安く建てられるところがあるのではないか?」

「やっぱりもう少し面積を小さくしてもらおうか?」

「やっぱり自分たちには注文建築なんて無理だから、現実的に中古物件を探そうかな」

など、迷路にハマっていきます。

「家計の実態把握」の後はYouTube見学会をたくさん見よう

人との接触を避けなければいけないコロナ禍で、工務店やハウスメーカーもYouTubeなどの動画を活用した見学会を増やしてきました。

特に住宅展示場ではなく、実際のお客様の家のオンライン完成見学会はぜひ、たくさんご覧になってください。

オンライン見学会のメリットは何より移動時間なく、自宅にいながら実例が見られることです。

気になる工務店やハウスメーカー、知らない会社の動画まで見ていると自分好みではなくても「この窓の大きさはいいな」など参考になる箇所は意外と多いです。

自分なりの情報の蓄積が自分の判断基準を作り、実際に打ち合わせを進める時に自分たちのイメージや要望をより明確に伝えることにも繋がります。

注文建築の打ち合わせで困るのは、自分たちの要望や希望を営業担当や建築士にきちんと伝えられないことです。

「相手はプロだから意を汲んで提案してくれるだろう」でも良いのですが、提案されたものを見ても結局、自分たちの希望が明確でないと「何となくしっくりこない」となっていき、最後には「どっちでもいいや!」と投げやりになってしまう方もいます。

最終的にはリアルな「完成見学会」に行く

完成見学会は、その家を建てたお客様の了解を得て開催するので、裏側は結構大変です。

最近は防犯上の懸念などさまざまな理由で了解いただけるお客様も少なくなっています。

何よりお客様がそこの会社に対して、信頼していなければ了解はしないでしょう。

そのように考えると完成見学会を実施できている会社はそんな信頼関係が築けているということになります。

リアルな完成見学会を見るメリットは次のようなものが考えられます。

1:スタッフ同士の雰囲気が感じ取れる

成見学会には営業担当以外の役割の人がイベントを盛り上げているケースが少なくありません。

見学会中のスタッフ同士のやり取りや表情など言葉以外の部分から感じ取れる情報も多くあります。

これからずっと付き合っていく会社としてどうか判断する材料のひとつにもなります。

2:住まいを実現する際にどこまでこだわりに向き合ってくれるか分かる

見学会で見た家の雰囲気や間取りは好みではないかもしれません。

注文建築は発注者の意向に沿って作られるので当然ですが、見る価値がないわけではありません。

見学会で使われている家のこだわりを確認することで、自分のこだわりにどこまで付き合ってもらえるかが推し量れます。

見学会を案内してくれるスタッフに率直に「どんなこだわりがあるの?」と尋ねてみることも有効です。

3:会社の強みというものを感じ取れる

住宅展示場は会社が見せたいものを盛り込んで作ります。

見学会の建物は発注者の希望が当然盛り込まれます。

それでもその会社のこだわりや強みも反映されます

機能的なことで言えば、断熱性能に強みがあれば、発注者にもその強みを踏まえた提案が盛り込まれています。

極端ですが、多少寒くてもいいので断熱材を減らして、コストダウンをしてほしいと言われても、「寒い家は提供したくないので応じられません。」というようにその会社の譲れないラインというものも現場で感じられます。

完成形まで想像してムダを削減

自分の予算・こたわりをもって展示場へ行くことは、予算をオーバーさせない手段として有効です。

最終的な形と予算をしっかりと決めて、会場ではこれから長く付き合うだろうスタッフの雰囲気を感じて、これから建てる家と向き合うパートナーを見つけてください。()

《佐藤 陽》
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佐藤 陽

佐藤 陽

FPオフィスケルン 代表 住宅取得相談専門のFPとして住宅取得に伴う資金計画・住宅ローン相談、不動産購入に伴う様々な不安を解消するサポートを行なっています。特に住宅ローンについては机上の相談だけではなく、融資申込~融資実行までの実務サポートを行っています。15年間在籍したハウスメーカーでの年間300件超の住宅ローン業務の経験を活かし会社経営者や個人事業主など住宅ローン審査が厳しい方のローン付けも全面的にサポートしています。ケルンという事務所名は登山道の道標からもらっています。相談者の人生の道標を作るような仕事をしたいとの想いから付けました。 <保有資格>:ファイナンシャル・プランニング技能士(2級)(AFP) / 宅地建物取引士 / 建設業経理事務士 寄稿者にメッセージを送る

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