損得ではなくリスク許容度で選ぼう
住宅ローンを選ぶのに、固定金利にするか変動金利にするかで悩む方は多いと思います。どうして悩むのでしょうか?
それはどちらが得かで判断しようとしているからです。でも固定金利か変動金利かは、損得では比べられません。もし金融機関から「今は固定金利より○○万円月々の支払いが安くなりますよ」と言われたとしても、そもそも変動金利は今後の行方が分かりません。ですので「総額いくら?」と論じることはできないのです。
変動金利のメリットは金利が低いということです。ですが、金利が上昇すると支払額が増える可能性がでてしまいます。
いっぽう固定金利のメリットは、今後金利が上がらないという『安心』があります。この『安心』代金が変動金利より高い金利だと考えると分かりやすいです。
ここでいうリスクに耐えられる方とは、金利が急激に上昇した時繰り上げ返済できる余裕がある方や、そもそも返済期間が短いという場合などに限られます。
一番してはならないケースは、固定金利だと支払いが難しいけれど、変動金利なら当面支払えるから変動を選択する場合です。変動金利が安いのにはリスクという理由があります。
投資ならつぎ込んだお金が減るだけで済みますが、ローンは借金です。もし支払えなかった場合に失うものが大きいので、リスクに耐えられる裏付けがなければリスクを取るのは危険です。
変動金利も固定金利も一長一短があります。ただ、当面の毎月支払額だけ見て安易に「損だ、得だ」と決めてしまわないようお気を付け下さい。