私は、2006年に独立系FP事務所を立ち上げる際に、経済評論家の山崎元氏の著書の中に、『FPは資産運用の相談を行うのだから、FP自身の運用成績を明らかにして欲しい』と書かれたものがありました。そして、山崎氏個人の運用結果を載せていらっしゃいました。
この文言に「なるほど」と思い、HPを私が作成するようになった際に、「マイファンド」として、運用レポートの掲載を始めました。2005年と2006年は、年間の運用レポートですが、2007年1月からは月次でレポートを掲載し続けています。2013年4月のレポートで68回を数えています。「マネーの達人」の読者様にとって少しでも参考になればと思います。
運用手法はパッシブ運用で、ETFを主体としてポートフォリオを構成しています。
目次
2013年 4月 レポート確報版
マイファンド2013年4月の成績は4週来で6.5%の上昇、年初来では15.8%、1年来で19.1の上昇でした。
3ヶ月来では10.2%、3年来では10.8%で、各期間二桁の収益に為っています。結果、マイファンドの設立来の収益は+6.6%%になり、年間収益率は1.8%に向上しています。ただ、茂目標とする年間収益率6.0%には遠く及びません。ファンドの設立が1999であるAファンドの年間収益率は2.2%、2006年に開始したBファンドのそれは1.5%です。
なお、今月から目標とする年間収益率を5.9145%≒6.0%と置き換えています、月間の収益率は約0.48%です。従い3年間での収益率は19.0%に、10年間の収益率を80.0%といたしました。1.06の10乗1.790847の79を置いています。SP500に対しては日本株式を保有するマイファンドの方が大幅に上回っています。
加重ベンチマークとの比較では、各期間下方に乖離しています。1ヶ月来で1.52ポイント下回り、3ヶ月来で5.01ポイント、1年来で19.4ポイント下回りました。
下図は過去1年間(2012年5月1日~2013年4月30日)のmyfundとTOPIX及び米国S&P500の動きを比較したものです。
咋年末までは、myfund(紫色)の騰落の動きが両指数を上回っていましたが、本年に入りTOPIX(日本株の動き)(黄色)に大きく劣る動きに為っています。
日本株個別銘柄の動き
マイファンドの35%を占める日本株式の内、個別株トータルの日々の変化率を日経平均とTOPIXに対して比較しています。4月に入りmyfundoの伸びが日経平均、TOPIXに及ばず、最終的にはTOPIXに2.0%近く離されてしまいました。
ダウの犬手法
外国株式は、インデックスに連動するETF軍が主体ですが、NY株式の一部でよく知られている手法「ダウの犬」を採用しています。下図はニューヨークダウ、S&P500とダウの犬の日々の変化率を累計したものです。
ニューヨークダウとS&P500の4月の動きは騰落を繰り返しながら、若干上昇しました。その動きの中でダウの犬手法は一環として両者を上回る成果を挙げています。
他のファンドとの比較
モーニングスターの株価検索を使用して、他ファンドとの比較を行っています。5月21日現在モーニングスターに登録されているファンドは3,743件、その内運用が10年で償還迄の期間が10年あるものが、1,620件あり、内国際株式型が424件、国債ハイブリッド型が122件在ります。それらが期間別にmyfundのリターン以上のものを抽出しています。
また、均等4分割とマイファンドの加重ベンチマークの1年間のリターンと比べたものが下記の表です。例えば、1年来のmyfundの成績619.11%以上のファンドは、全体の3,43件中2,775件在りますが、10年間の運用を続けているファンドでは、1,620顕著雄562件になり、内国際株式型では424件中95件、国際ハイブリッド型では122件中24件がマイファンド以上の成果を挙げています。
また、均等4分割の成績30.14%を超えるものは、長年運用を続けているファンドでは381件、国際株式型では79件、国際ハイブリッド型では11件に減少してしまいます。もし、ご自身で国内外の株式と債券を均等に保有するインデックスファンドを10年前に購入した場合には、コストを除くと、1620件中381件の381以内に入る事に為り、上位23.6%の成績でした。
文責
日本FP協会認定CFP® 吉野充巨