6月11日(現地時間)の主要な市場の動きを掲載します。6月11日、またもや世界同時の株安が現出しました。米国、新興国、欧州の景気先行きに投資家が懸念を抱いているようです。
一方債券トレーダーもまた、独自の判断で動いている様に見えます。株安にも関わらず、国債の利回りが上昇(価格低下)が発生しています。ただ農作物の価格は上昇しています。所要な市場でとてもちぐはぐな動きと成った一日でした。
目次
主要株価指数上昇件数
2013年6月11日、再度全面的な下げの様相です。アジアから始まり米州まで一斉に主要株価指数は下げています。先月までの熱気は全く見られません。付表に記載している株価指数は17指数でウォッチしている指数35件の約半分が1.0%を超える大きな動きになっています。
VIX(恐怖)指数、11日は10%を超える上げになりました。17.07ポイントまで上昇しています。
注) 通常は10~20の範囲とされています。
上昇した株式指数は極めて少なく2指数÷34指数×100≒5.9%です。地域別では、アジア・オセアニアは2/14指数、欧州は0/12指数、米州も0/8指数でした。
為替換算株価指数
6月11日は大きく円高に振れています。そのため、今月に入り大幅な下げを記録している日本株はドル換算では上昇しています。
一方日本の投資家のパフォーマンスである円換算は、株価指数の下落と円高の影響で下げ幅が大きくなっています。オーストラリアASXは指数は上昇しましたが円換算で下落、他の指数は2%を超える下落になり、ことにブラジルは1日で5.32%の下げになっています。
本日の日経新聞朝刊に、ブラジルのインフレ率上昇とレアル安で、過去に発生したハイパーインフレの再現を懸念する記事が掲載されています。著者が通貨としてのレアルやブラジル株に投資しない理由でもあります。
主要10年国債利回り=長期金利
株価の動きを正とすると、おかしな動きになっています。英国、ドイツ、オーストラリア、イタリアの国債利回りは上昇していまする債券の動きを正とすると、ヨーロッパの株価は上昇するものと思われます。各国中央銀行の金融緩和による歪みが高まっている様に思われます。2年物国債の利回りは上昇しています。日本との金利差が拡大すると思われます。
為替換算商品先物価格
11日は、ドル表示では、金、非鉄金属は値下がりし、農産物は上昇しています、大幅な円高で、金は反落、トウモロコシ、小麦、大豆はドルで上昇円換算で下落しました、円高も日本経済に良い影響を与えています。95円程度で落ち着くと良いのですが。
・アジア・オセアニア:11ヶ国1地域15指数
日本4指数、香港、中国、韓国、台湾、オーストラリア、ニュージーランド、インドネシア、マレーシア、シンガポール、インド、タイは各1指数です。
・欧州:12ヶ国12指数
英国、ドイツ、フランス、スイス、オーストリア、イタリア、ノルウェー、スウェーデン、オランダ、スペイン、ロシア
・米州:5ヶ国8指数
アメリカ4指数、カナダ、メキシコ、ブラジル、アルゼンチン各1指数
・先進国と新興国の指数比較は23指数/12指数です。
VIX指数とはシカゴ・オプション取引所が作り出した「ボラティリティ・インデックス」の略称です。指数はS&P500を対象としたオプション取引の値動きを基に算出されています。VIX(恐怖)指数は投資家の心理を示すものとして利用されています。
通常は10~20の範囲とされています。サブプライム問題などが発生すると指数は20を超えて上昇します。
本データは、原則 市場営業日の翌日に更新します、出来るだけ朝に行いますが、小生のビジネス・体調などで遅れることがあります。
数値などはできるだけ原資料を提供している市場・メディア等のHPを活用しています。主要株価指数の内、世界株式と新興国株価は日々の捕捉が小生には難しいため、私が所有するVanguard Total World Stock Index ETF (VT)とiShares MSCI Emerging Markets Index で代用しています。為替レートは、原則表示当日夜間(21時~24時ごろ)のMSNマネー為替欄の数値を使用しています