アベノミクスの調整直面とFRBバーナンキ議長のQE3の出口に触れた発言、ポルトガルの重要閣僚辞任、そして中国の理財商品等のシャドウバンク問題で揺れた6月の株価指数の推移を紹介します。
下図は、世界を代表する3指数、米国ダウジョーンズ工業株30種平均(黄色)、英国FTSE100と東京証券所のTOPIXの過去一年間(2012年6月30日~2013年6月28日の推移です。
一年間で、NYダウは着実に上昇を続け20%の上昇、英国FTSEも5月までは着実に上昇していましたが6月に崩れ10%レベルに下がってしまいました。その間、日本は5月まで一直線でした、たたし5月23日の暴落後調整に入り6月末に再上昇の兆しを見せています。
下図は、米国のS&P500(黄色)、米国を除く先進国の指数MSCI EAFEに連動するETF(紫色)とMSCIエマージング指数に連動するETF(ブルー)の2012年6月30日から2013年6月28日の動きです。
先進21か国の株価推移は、本年5月まで、一気に25%まで上昇しましたが、5月下旬から低下し6月末では15%のレベルに落ちています。一方米国SP500はEAFEに遅れて上昇をはじめ5月には追い付きました。その後6月に下げています。
一方BRICsを含む新興国の株価指数、昨年末までは他の指数と並んで上昇していましたが、本年に入り下降を続け6月には昨年7月のレベルを割り込んでいます。当面低調な情勢ですが、新興国株価指数分散を連動するETFのように十分に分散効果が得られるものは、継続して保持する価値はあると考えています。
下図は、TOPIX(黄色)と世界株価指数に連動するバンガードのETF(ブルー)と日本を除くオーストラリア、香港、ニュージーランドおよびシンガポールの市場で取引される株式の価格および利回り実績と同等水準の投資成果(報酬および経費控除前)を目指す指数に連動するETF(紫色)の動きです。
昨年は他と比較して低迷を続けていたTOPIXですが、12月から急騰し、5月下旬から急落していますが、このように並べてみると、日本株式の独り勝ち状態です。世界株指数に連動する指数、パシフィック指数すべてが5月から6月にかけて下落しています。5月までは世界株を上回る成果が出ていたパシフィックは、5月以降世界株指数を割り込んでいます。
これらの動きをみると、適時に売り買いをすればよいように思われますが、現実にはタイミング投資で勝利することは困難ですから、アセットの分散、同一アセット内での分散等々分散を図ることでリスクの抑制をお勧めします