こんにちは、渡辺のりおです。自分は何歳まで働けるのだろう? 最近こんなことを考えるようになりました。今春より、いよいよ60歳で年金が支給されない世代が登場しました。それにともない公的年金の支給開始までの継続雇用が、企業に義務付けられています。
2、定年の廃止
3、高年齢者が希望する場合は、定年後も引き続いて雇用する制度
定年の引き上げや廃止をした企業は少なく、再雇用や勤務延長によって定年後も引き続き雇用する企業が92.1%となっています。(厚生労働省調べ)中でも71.6%を占める再雇用制度は、定年年齢は60歳のままで、再雇用後の給与が下がるのが一般的です。みなさんのお勤め先はいかがですか。
60歳以降も仕事を続けやすくなった一方で、平均寿命も延び、今や人生90年と言われるようになりました。そう考えると、人生のうち働ける期間は意外に短いものです。
40歳の人にとって残りの人生は約50年。うち働ける残りの期間は約25年です。人生90年と考えた場合、50年分の生活費を25年分の収入でやりくりしないといけないことになります。老後資金をすべて自分で準備するとすれば、収入の2分の1を貯めなければ成り立たない計算になってしまいますね。
年金や退職金を考慮すると、もう少し希望が持てる計算になります。
四分の一天引き貯金法
そこで今日は、本多静六博士が提唱した『四分の一天引き貯金法』をご紹介します。明治神宮の森を設計したことでも知られる本多博士は、勤倹貯蓄の生活と投資をして大きな財産を築いたことでも有名です。
これは、通常収入は天引きで4分の1を貯金してしまう。さらに臨時収入は全部貯金して、通常収入増加の基に繰り込むというものです。
それでは実際に、収入の4分の1を貯蓄した場合を想定してみましょう。
手取り月収40万円で、4分の1を貯金する場合、30万円で生活をして10万円の貯金ができることになります。毎月10万円を貯めると3カ月で30万円、つまり1ヶ月分の生活費になります。1年間続けると、4か月分の生活費を貯めることができます。更に25年間継続すると8年4か月分、30年間で10年分の生活費になります。
これで60歳以降の給与が下がり、仮に年金の支給開始が70歳に引き下げられたとしても、60歳以降に今と同じ生活を送ることができるようになります。
本多博士が生きた時代は年金制度が確立される前ですが、平均寿命が伸び、年金不安が広がる現代においても大変参考になりますね。