先日、数年ぶりにあった知人が一億円借り入れてアパート一棟を投資用に購入しました。将来のライフプランを考える上で、未来に投資することが必須の時代です。私の知人の判断の良否は人それぞれの判断によると思いますが、まずは、「不動産投資」がどういったものかご存知でしょうか。
さて、今月のテーマは不動産投資にしようかと思います。
不動産といえば、住宅やマンション等『自分が住む』イメージが強いですが、ここで言う不動産は『他人に賃貸する』事を指します。そんな不動産投資を考える上で考えるべきポイントをお伝えします。
価格と利回りについて
まずは、価格と利回りについてです。不動産投資において、価格と利回りは地域や☆物件によって大きく異なります。
例えば、現在販売されている都内の新築ワンルームの販売価格は大体2,300~2,800万円ほどで利回りは4%前後であり、中古物件は600万円~2,000万円ほどで利回りは5.5~8%前後です。これが地方になると新築・中古同様に販売価格が低くなるので、利回りはぐっと高くなり、物件によっては利回り15%になることもあります。
しかし、ここで注意が必要です。
利回りは、家賃の変動があるので決して固定ではなくマンションには管理費・修繕費等のランニングコストがある為、実際の利回りは上記の数字から少し低くなります。
また、数字だけ見れば地方の物件の方が有利なのですが、実際は必ずしもそう言えるわけではありません。なぜなら、借りてくれる人がいなければ一銭にもならないためです。このようなリスクを空室リスクと言います。
不動産投資における3つのリスク
では、不動産投資を考える上でのリスクとして何が考えられるでしょうか。
物件問わず、投資である以上リスクが付き物です。不動産投資でよく挙げられる主なリスクは、空室リスクと滞納リスクがあります。私は、この2つに借金リスクの3つを考慮すべきだと考えています。
まず空室リスクについてです。空室リスクは、物件の場所に依存します。言い換えれば、物件の周辺及びターミナル駅へのアクセスが充実していれば、結果的に空室リスクを抑える事ができ、仮に空室になった場合にもしっかりした管理会社に依頼すれば部屋の修繕や賃貸の募集までしてもらえます。
次に滞納リスクです。こちらも空室の場合と同様ですが、仮に入居者が滞納した場合、個人で回収する事は難しい部分があります。ですが、管理会社が入る事によって『プロ』の回収テクニックにより対応もスムーズに行われます。
つまり、空室と滞納の2つのリスクについては、場所選びとしっかりした管理会社を入れる事によってリスクを抑える事ができます。
しかし、3つ目の借金リスクに関しては、いくら管理会社が入っているとしても所有者の借金まで管理する事はできず、完全なる自己責任になります。
私は、この3つ目のリスクが最も考慮すべきものだと思っています。なぜなら、空室も滞納もない優良物件を手にしたとしても、借金のコントロールがうまくいかないと売却せざるを得ない状況になってしまうことがあるためです。
実際のご相談においても、不動産で多額の借金を抱えてしまった状態で家賃が下がり、返済が収入を上回っている方がいらっしゃるのも事実です。
よくテレビCMで「お借入はご計画的に。」と耳にしますが、不動産の場合は高額な借入になるので、利回りや業者のトークに惑わされず、ご自身でどこまで借入しても大丈夫なのか把握することが重要です。