前回に続いて、ワンルームマンション投資を行う場合の注意点についてお話ししていきます。
ワンルームマンションを購入する前に、販売業者から「収支計画」を渡されると思います。この収支計画の内容を一度、自分で確認する必要があります。
目次
収支計画のチェックポイント
礼金&敷金、家賃
礼金や敷金は新築の物件であれば、借り手が見つかる可能性が高いかもしれませんが、築年数が経過すると、当初の礼金や敷金のままでは借り手が見つからない可能性もあります。物件周辺の築年数が経過している同じぐらいのグレードの物件を確認してみるのも一つの方法です。そして、家賃設定も同じように周辺の同じぐらいのグレードの物件と比べて、高すぎないかどうかを確認しておきましょう。
ローンの金利
ローン金利が変動金利の場合、ローンの金利が今後も今の低金利のままで推移するとは限りません。将来の金利予測は、専門家でも難しいところですが、金利が上昇した時に収支計画にどのように影響するのかも確認しておきましょう。
空室
長年にわたってワンルームマンション投資を行うことで、必ず、空室になる場合もあるでしょう。空室がまったく発生しない状況で収支計画が組まれている場合は注意しておきましょう。
利回りとリスク
高い利回りですが、定期預金では、借入れをしてまで、定期預金に預ける人はいないと思います。しかし、ワンルームマンション投資は借入れを伴うのが一般的です。借入れを行う分だけ、リスクも高くなります。したがって、リスクが違うものを利回りの部分だけで比較するのは疑問に思われませんか?
節税目的で始める人は注意
節税対策においても、今後、税制改正により節税対策の効果がなくなってしまう可能性もゼロではありません。あくまで、節税対策はオマケの一つとして考えるべきかもしれません。
また、相続税が増税されることにより、相続税の節税対策を目的に不動産投資を始められる方もいるでしょう。しかし、相続税の節税だけに目を奪われるのではなく、「不動産投資を行うこと=借入金を用いて賃貸経営を行う」といった認識を持っておく必要があります。
当然のことながら、経営にはリスクがつきものですし、すべて他人任せの経営では成功するのは難しいでしょう。相続税額は減少したが、自分の資産も減少してしまったのであれば、本末転倒でしかありません。
まずは不動産投資について知識をつけましょう
最後に、ワンルームマンション投資を行う場合、まずは、自分で不動産投資に関する知識をつける必要があります。メリットだけでなく、デメリットも理解しておく必要があります。一度、ワンルームマンション投資をスタートさせてしまうと、途中でストップさせることはできません。はやる気持ちもあるとは思いますが、慎重になって物件を選択するのが大切です。