困ってしまうご相談の中に「新聞に書いてあったのにどうして?」というモノがあります。情報を収拾するのに新聞という媒体は非常に大切な媒体なのでしょうが、ことマーケットへの参加と言うことでお話すれば不必要だと言わざるを得ません。
2:全員が知っている
3:都合の良い所だけ抜粋してしまう
以上の理由から不必要だと言っているのです。新聞を全否定しているのではありませんからご注意下さい。マーケットへ参加するのに新聞は不必要だと申し上げているのです。
目次
1:古い
新聞という媒体に出たときには既に時が経過しています。インターネットがこれだけ普及しているのですから、活字にするまでの時間で完全に織り込んでしまいます。
そして、インターネットとは違い、噂に対しての記事はなかなか書けないでしょうから、どうしても裏を取る必要があるわけで、ここでも必要以上に時間が掛かってしまいます。逆説的に言えばインターネットからの情報収集には、嘘や噂がたくさん入っていますから、ふるいにかける必要があるのでしょう。
2:全員が知っている
新聞に載れば発行部数からして、大勢の方が目にするということです。先にも挙げたように、インターネットなどでは先行して出ている内容を活字にするわけですから、新聞を読まれている方以上に多くの方々が知っている内容であるわけです。
【相場とお化けは淋しい方に出る】と言うマーケットの格言はご存じですか? 全員が知っている材料の方に相場が進むかどうか? を考えると、知ったら終いで逆に動くのが相場の常。相場とお化けは淋しい方、淋しい方を選んで出てくるモノなのです。
3:都合の良い所だけ抜粋してしまう
あなたも経験があると思いますが、新聞に自分のポジションにとって都合の良い記事が載るとウキウキしてきます。これからどのくらいの利益の上積みがあるのか? ニタニタしながら考えてしまうものですが、こんな時はの状態は後から冷静になって考えてみれば【取らぬ狸の皮算用】と言うことでしょう。
そして、自分のポジションにとって都合の悪い記事が載れば無視する。気持ちはよくわかりますが、こと相場と言うことに関してはあまりよい行為ではないでしょう。
立派な一流新聞の前に出れば、私の発言など虫けら以下です。何処からどうみても、信ぴょう性だって価値だって一流新聞の方が上です。ですが、マーケットに関して申し上げれば、新聞は上記理由からあまりあてにしないほうが良いと思います。
それでもどうしても新聞から情報を得たいと言う方、どうしても新聞の情報しか信じられないと言う方は、数字だけを拾ってみては如何でしょうか? 数字はいつでも客観的であり一流新聞社の記者の主観が入っていません。
マーケットは新聞の思惑通りに動いてはくれません。マーケットはマーケットの流れを素直に作り出しているだけなのですから…(執筆者:中村 毅)