大雪でカーポートが潰れてしまいました、これって保険で出ます? という相談を受けました。火災保険に入っているとのことでしたので、まずは保険会社の事故対応窓口に連絡してください。とお伝えしました。
この最初のアクションが、とっても大事になります。事故の受付をした履歴が残るので、後でトラブルになった時に証拠になります。今回の場合は、カーポート設置から10年以上たっていて、メーカーにも修理部品がなく、いったん撤去して設置しなおすことになります。概算見積りで約100万円となりました。
再度、保険会社に連絡すると、免責金額が5万円ですので自己負担5万円で、あとの95万円は保険でカバーされるとの回答でした。修理に際して必要なことして、現状の写真や見積書を残しておくことなどの指示に従って進めました。
目次
免責金額ってなに?
ここで、免責金額について考えてみましょう。
火災保険や自動車保険その他の損害保険では、免責金額を設定して保険料を安くするのが一般的です。「免責」とは、文字通り、責任を免れることです。「免責金額」とは、設定した免責金額以下の損害であれば保険金は支払われないということです。保険会社から見ると、少額の損害では保険金を支払ったり、そのための手続きや処理をしなくてもよいので保険料を安くできるわけです。
火災保険や自動車保険その他の損害保険に加入・更新するときには免責金額に気を付けましょう。免責金額は損害が起きたときに契約者が自己負担をする必要がある金額です。今回のように100万円の損害で、5万円の自己負担であれば、95万円が保険から出るので、入ってて良かった。となるでしょう。
ところが、ガラスが割れて修理代に8,000円であったらどうでしょう? 免責額の5万円よりも少ないので、自腹で負担することになります。
では、少額でも保険が出るように免責が無いほうがいいのでは? 免責を0円にすると、その分保険料が高くなってしまいます。
※状況によっては全額支払いになるケースもあります。
どのくらいに免責の設定をするのがいいの?
地域的な特性を考慮しましょう。例をいくつか挙げてみますと、
雪が多く降る=雪害
近くに川がある=水害
このように、お住まいの地域によって、受ける可能性の高い災害については、それだけ保険金を受け取る可能性も高いということになります。お住まいの地域的な特性を考えると、免責を設けないほうがよい場合もあります。
しかし、加入している保険によってはセットプランになっていて、免責金額のカスタマイズができないものもありますのでご注意ください。
免責金額は、どれくらいカスタマイズできるの?
保険会社やプランによって様々ですが、免責金額は0円から10万円までのものが多くあります。繰り返しになりますが、保険料は0円のものは高く、免責金額が大きくなるほど安くなります。
災害や事故に見舞われて保険が出ないと、なんともやりきれない思いにもなります。かといって、免責なしのプランにするとその分保険料が上がってしまいます。
保険の免責金額を検討するときには、これくらいまでの損害であれば自腹でもしょうがないか。と思える金額を基本に、保険料とのバランスを考えてみましょう。もしあなたが、免責なし(0円)で保険金が出るプランに加入されているのであれば、見直しによって大きな節約にもつながるかもしれませんよ。(執筆者:京増 恵太郎)