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4月から高騰中
暮らしに欠かせないガソリン。4月に消費増税がありましたが、それとともにガソリンの価格も上昇を続けており、家計を圧迫しています。
リーマンショック前の2008年の1ℓ=180円台の時期がりましたが、それに迫る約167円(全国平均、16日時点)となっています。4月までにハイブリッドカーに乗り換えた人にとっては、胸をなでおろしているかもしれませんが、それ以外の方にとっては車離れが益々加速するかもしれません。
高騰の原因
ガソリンは原油から精製されるので、当然のことながら原油の価格に影響されます。そもそも今年は、ウクライナ情勢が原因で原油が高止まりしていました。それに加えて、6月に入るとイラク情勢が不安定となり、さらに供給への懸念が高まっています。そもそも4月からは、消費増税に加え、1ℓ=0.25円の地球温暖化対策税も加わり、約5円の値上がりが予想されていました。
今後は、さらなる円安傾向が予想され、輸入価格の高騰によって、さらなる上昇が考えられます。
一方で、長期的にはシェールガス革命(すでにカナダとは輸出協定締結)で、下落する目論見もありますが、夏にかけて当面は上昇局面にあると考えた方がいいでしょう。
高騰で考えられる影響
セメント・鉄鋼・化学製品・食品など様々な分野の値上がりが考えられます。政府が掲げる消費者物価指数(CPI)の2%上昇を達成することができますが、一方でコスト高による物価上昇は、企業の利益も圧迫し、賃金への転換も難しくなります。いわゆる悪いインフレが起こります。
これはあくまで極論ですが、物価上昇は短期金利の上昇につながるので、短期金利の上昇は住宅ローンの変動金利の上昇にも繋がり、返済額上昇することも考えられます。(執筆者:森 泰隆)