住宅ローンの借り換えをしない理由で2番目に多い回答は「手数料が掛かる」である。住宅ローンの借り入れには申し込み手数料、抵当権設定登記費用、保証料、印紙代といった費用が掛かり、借り換えではそれに抵当権の抹消登記費用と(場合によっては)繰り上げ返済手数料が加わる。
住宅ローン借り換えセミナーで最も多い質問も「手数料(諸費用)は幾ら位掛かりますか?」という質問である。最も金額が大きな保証料が借入金額と返済期間によって異なる為即答できないので、個別シュミレーションを行ってから回答する。
しかし、その保証料も以前借りていたローンの保証料は後日返金されるので、丸々無駄になる訳ではない。最近は銀行間の競争が激しくお客様の属性次第で保証料を免除するケースも増えているので、実際には借り換えない理由にもならない。
「手数料が掛かる」ことを借り換えない理由に挙げた人に、いくら掛かると思うか聞いてみたい。借り換えを考えている人ですら質問してくるのだから、もはや見当もつかないかもしれない。手数料は馬鹿にならないが、金利はもっと馬鹿にならない。
借り換えをしない理由の一位の「手続きが面倒」と二位の「手数料が掛かる」は同じ答えに見えてくる。その他の理由も同様である。奥さんから借り換えを促された夫が何から手をつけたら良いか分からなくて、言い訳しているだけの様に見える。
そんな人達にアドバイスを送りたい。リフォームをお願いする時に「住宅ローンでリフォーム資金を借り入れたい。」と言うだけで良い。そうすればリフォームを行う業者が借り換えの手続きに走ることになるからである。(執筆者:竹下 秀一)