インターネットで契約できる保険や身近な場所で相談できる保険ショップなど金融サービスの中でも特に生命保険については多岐にわたって提供されるようになりました。そんな中で、以前と変わらずコミュニケ―ションを密に行う場所があります。それは郵便局です。
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郵便局には、郵便の窓口と保険や貯金の窓口、そして投資信託の窓口の3つがあります。
郵便局で販売する保険は簡易保険(かんぽ)と呼ばれていて、現在はかんぽ生命と呼ばれています。パンフレットもとりやすい場所におかれているので情報を得るには便利です。
かんぽ生命の商品は以下となっています。
・学資保険(はじめのかんぽ)
・養老保険
・定期保険
・定期年金保険
かんぽの商品は他の保険会社と同様、20年以上前のように配当がついてきて、払った以上に満期金が戻ってくるとか、年金受取時に配当金がついて受け取る年金額が多くなる「可能性」があるというものではありません。
親や祖父母の世代の話から「郵便局がいいよ」というのは配当金があってよかった時代のことです。子どもの世代は違うということを忘れないようにしましょう。
今のかんぽ生命を検討するうえで、活用のポイントを挙げたいと思います。
目次
かんぽ活用のポイント
1. 学資保険の場合、特約部分は極力カット
学資保険は教育費が目的でしょうか。かんぽの学資保険には、契約者となる親が万が一の場合にも保障される基本の機能も付帯されています。しかし、子どもの病気やケガのための特約を加えてしまうと、払った保険料に対する受取額の戻り率が下がってしまいます。
子どもに対するケガや病気の保障としては保険料も高めです。もし加入するならば共済や傷害保険に別途加入すると良いでしょう。
2. 終身保険は老後資金としての汎用性
かんぽ生命の特別終身保険の中で、「新ながいきくん おたのしみ型」は老後資金として活用ができます。保険料を払った後に、5年ごとに基準保険金額の20%が受け取れ死亡保険金が減っていきます。
例えば30歳男性が300万の基準保険金額で加入すると60歳、65歳、70歳、75歳で60万ずつ受取れ、最終的な死亡保険金は60万円となります。60歳まで払い込む保険料は約259万円なので(特約は付けていない)
亡くなっても、75歳まで生きていてもお得ということになります。この場合でもケガや病気の保障は別の保険で加入した方が保険料は割安です。「おたのしみ型」は途中で少しずつ現金になってしまうので、相続対策として検討する人は、おたのしみ型ではない普通終身保険を活用しましょう。
3. 払込割引が細分化されている
保険料をまとめて払込む(前納)場合、多くの保険会社の方法として短い期間でも1年や半年払いとなっています。かんぽの場合、3か月から前納による割引がありとても便利です。窓口での払込と口座からの払込があり口座払込は1年以内分に限るとなっています。
また、保険料すべてを払い込んでしまう全期前納という方法もあるので上手に活用してみましょう。(執筆者:堀口 雅子)