3月はもう春。進級進学の季節ですね。まだ入学試験中のところもありますが既に4月からの進路が決まった人もいれば、次年度以降の進学先を考え始めた人もいることでしょう。進学先を決めるときには、どの学校を受けるかより先に考えて欲しいことがあります。今回は進学先を決める前に考えておきたいポイントをお伝えします。
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目次
1. なりたい職業を意識する
今は家族の庇護をうけ「学ぶ時期」の人でも、いずれ自分で働き自立していく「働く時期」が来ます。学ぶ時期の長さが二十歳前後までの20年くらいとすると、その「働く時期」はそれまでよりも倍ぐらいと長いですよね。
そのため、何をして働くかの職業選択はどんな人生を送るかに関わるのでとても大切です。高校、大学と高等教育へ進むにつれ、学ぶことが職業と密接に関わってくるようになります。
なりたい職業にあった学校、専攻であるかを意識して選ばないと、職業を選ぶ上で選択肢が狭まったり、必要な知識を身につけるためにダブルスクールに通ったり、場合によっては転学や再受験をするようなことも出てくるかもしれません。
2. その職業につくためのルートを知る
なりたい職業によっては学歴の条件が必要になるものもあります。一番わかりやすい例でいえば医者でしょう。医者になるには医師免許をとらなければならず、その国家試験の受験には医学部の医学課を卒業する必要があります。
他にもその仕事の資格を取る上で、学歴や履修科目の条件が設定されているような職業があります。また、そのルートも一つではないものもあります。職業によっては大学等へ進学するよりも、専門学校等の方が適していることもあるでしょう。自分が就きたい職業に必要な条件を満たせるか、また自分のスタイルや経済状況にあったルートかを考えて悔いのない進路選択をしましょう。
3. 家族と考えを話し合う
進学を考える上で避けられない学費の話。高校、大学と働く時期が近づくほど教育費は上がります。そのため、自分の希望だけでは経済的に難しいことも出てくる場合もあるでしょう。せっかく進学したのに経済面が立ち行かなくて途中で断念するというようなことがないよう、事前に話し合っておくことをお勧めします。奨学金を利用する場合には、将来的に子ども自身が負担することになるので、その事を伝えておく必要もありますよね。
でも、もし希望する進学が経済的に今は無理だったとしても、将来自分で稼いでから勉強するということを考えてみてもいいかもしれません。筆者の知り合いにも何人か、自分で稼いだお金で学校へ行ったり留学したりした人がいます。自分自身がどう生きるか、目標を持ったうえで学んでいく事ができるといいですね。
学校や学部・学科の選択のやり直し、受験のやり直しは時間とお金のロスもあれば精神的な負担も大きくなります。できる限り、進路選択の始めのうちから職業を意識して、必要となる知識・技術を身につけられるようにしていきましょう。(執筆者:柴田 千青)