新社会人のみなさん、おめでとうございます。いよいよ社会人生活がスタートですね。みなさんはこれから、会社という組織のことを勉強しつつ、研修等に励まれることでしょう!
さて、会社という組織、大きさの違いはあれど、それぞれに特徴を持っています。それが『福利厚生制度』です。
前回の投稿にも書かせていただいたのですが、今は色々面白い福利厚生制度があります。今回は、その中でも昔からある制度『財形貯蓄』についてもう一度見ていきましょう!
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目次
財形貯蓄制度とは
いわゆる給与からの天引き貯蓄制度で「(1) 一般財形貯蓄」、「(2) 財形住宅貯蓄」、「(3) 財形年金貯蓄」に分類されます。簡単に特徴を挙げておきます。
(1) 一般財形貯蓄
使用(引出)目的:自由
特徴:貯蓄開始後1年が経てば、いつでも払い出し可能
対象や年齢制限:なし
(2) 財形住宅貯蓄
使用(引出)目的:住宅の建設や購入・75万円を超えるリフォーム代
特徴:財形年金貯蓄と合わせて元本も含め550万円まで利子が非課税
対象や年齢制限:55歳未満の勤労者
積立期間:5年以上
(3) 財形年金貯蓄
使用(引出)目的:60歳以降の老後資金
特徴:財形住宅貯蓄と合わせて元本も含め550万円まで利子が非課税
対象や年齢制限:55歳未満の勤労者
積立期間:5年以上(受取までの5年以内の据え置きは可能)
受取期間:60歳以降に5年以上20年以内
こんなことはインターネットを調べれば誰にでも手に入る情報です。参考:財形について(独立行政法人勤労者退職金共済機構)
では何がお得なの???
財形貯蓄がお得な理由
1. 究極の先取り貯蓄法
お金を貯める大原則「収入―貯金=使える支出」と言われるように、使う前に先にお金を貯金にまわす、というお話です。そのため、給与天引きであるため、この貯蓄方法は、究極と言えるでしょう。
2. 利息に税金がかからない
財形住宅貯蓄と財形年金貯蓄の合計額を合わせて、元本と利子550万円までは、利子に対して税金がかからない。微々たるものも塵も積もれば山となる、ではないですが、この超低金利時代においては、普通預金の代わりに使えば、普通預金よりは良いリターンですね。
3. 使用目的が限定
一見、財形制度のデメリットとして取り上げられることもありますが、言い換えれば、目的が限定され出金できないため、確実にその目的(住宅購入や老後資金)のために貯められる。
4. 元本は保証
投資とは異なるため、掛け金+αは必ずある。
いかがでしょうか。
ご自身が勤める会社の福利厚生制度というのは、知っているようで知らない、実はお得がいっぱいあるんです。働く者にとってお得があるため、福利厚生制度があるのですから、使わない手はないです。しっかり調べて賢く利用しましょう。
また、福利厚生制度の充実は経営者の皆さんにとっても、お得なんです。
いま、離職率が取りざたされ、優秀な従業員の囲い込みが難しくなってきています。そのため、従業員確保のために福利厚生制度を充実させる、というのも一つです。そして、自身が経営されている会社を更なる発展に繋げていって欲しいものです。(執筆者:宮島 千佳)