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2015年はすでに終わり、ブラジル・リオデジャネイロ市でオリンピックが開かれる2016年に突入しました。
さて、今年2016年の株投資において、どのテーマ、どの銘柄に注目したら良いのでしょうか? 注目テーマと個別銘柄を探ってみたいと思います。
目次
この記事の結論
2016年の注目テーマとして、インバウンド銘柄、バイオ関連銘柄を紹介します。また、堅実投資がモットーの方には日本郵政(6178)がイチオシです。
2016年注目テーマと個別銘柄
さっそく2016年の注目テーマと個別銘柄を紹介したいと思いますが、注目したいのはインバウンド銘柄とバイオ銘柄です。
インバウンド銘柄とは訪日外国人が増加することにより利益が上がる銘柄。バイオ銘柄とは、文字通りバイオ関連銘柄です。2012年10月に山中教授がiPS細胞を発見しノーベル賞を獲得してから、関連銘柄が脚光を浴びています。
インバウンド銘柄は少なくとも2020年東京オリンピックまで恩恵を受けることができますし、2016年は出遅れ感のあるバイオ銘柄が買われるとも言われています。
インバウンド銘柄
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インバウンド関連銘柄として利益を上げる株は、実は数え切れないくらいあります。しかし、それら銘柄を一つ一つ見てみると、実態の伴わない期待先行銘柄が多数存在するのも事実です。
当然、株投資は先を見据えて買い、期待値が高くなるほど株価が上がるのも確かですが、実態が伴っていないと遅かれ早かれ市場は失望売りに転じます。ですから、実際にインバウンド関連銘柄として利益を上げている、または相応の利益が確実の銘柄を選別することが重要です。
インバウンド銘柄と言えば、2015年12月、モルガンスタンレー証券が発表した「2016年買い推奨11銘柄」の中にもインバウンド銘柄のコーセー(4922)が入っていました。
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コーセーが販売する基礎化粧品「アルビオン」や「雪肌精」などは訪日客が “爆買い”。利益を確実に伸ばしています。
個人的に引き続き注視したいのは、同じく爆買いが期待されるマツモトキヨシ(3088)、象印マホービン(7965)です。また、大丸や松坂屋、パルコを運営するJ.フロントリテイリング(3086)も利益続伸中ですから、インバウンド銘柄としてイチオシです。
インバウンド銘柄として日本駐車場開発(2353)にも注目しています。日本スキー場開発(6040)を傘下に持つ同会社。冬はスキー場関連のインバウンド需要が大きくなるので、柱の不動産業に加えた利益を期待できます。
ただし、2015~2016年シーズンの天候がカギです。暖冬となれば、売上に影響がでるのは必至。天候が平年並みであることが前提となる銘柄です。
バイオ銘柄
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2010年、山中教授のノーベル賞獲得以来注目されるバイオ関連銘柄。先に挙げたモルガンスタンレー証券も関連銘柄として協和発酵キリン(4151)を挙げています。
バイオ関連銘柄も迷ってしまうほど多数あるのですが、個人的に面白いなと思う銘柄は、東証1部上場のユーグレナ(2931)。
ユーグレナはミドリムシを活用した機能性食品や化粧品を販売する会社なのですが、バイオジェット燃料の研究開発も手掛けています。
約30億円をかけてバイオジェット燃料実証プラントを横浜に建設していますので、今後のバイオ燃料研究開発に相当な注力を注いでいることが垣間見えます。
バイオ関連銘柄と言えば上で挙げた協和発酵キリン(4151)や小野薬品工業(4528)がメジャーな銘柄ですが、将来性が高いと思える銘柄を狙ってみるのもバイオ関連銘柄の醍醐味かもしれません。
ただし、バイオベンチャー企業への投資には十分注意したいところです。バイオベンチャーは画期的な新薬等を開発・販売を目的としているため、その背景がゆえに株価の動きが激しい傾向にあります。
そして、新薬開発に失敗となれば最悪株価は0円になることも。バイオ関連銘柄の選別は慎重に行なうことをおすすめします。
日本郵政(6178)
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インバウンドやバイオ関連銘柄はお好みでないというならば、2016年は日本郵政(6178)を狙ってみるのはいかがでしょうか?
日本郵政……。すでに過去の人気株として忘れられている銘柄かもしれませんが、今後も株価は上昇していくのではないかと見ています。その理由は、
・TOPIX(東証株価指数)に組み入れ
・PBR1倍割れ(2015年年末時点)
これらを理由として株価上昇を期待できます。株価が横ばいで推移したとしても、株を保有し続ける限り配当は受取れます。配当性向が高いので、長期継続保有対象銘柄として人気が高いのもうなずけます。
なるべく安定した株を狙いたいという堅実派におすすめの銘柄です。(執筆者:堀 聖人)