今、外国為替でもっともホットな通貨が「ポンド」です。
ポンドとはイギリスの通貨なのですが、このイギリスが今、EUを離脱「する」、「しない」で大問題になっています。
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目次
イギリスとヨーロッパの関係
現在、イギリスはEUに加盟しています。EUとは、ヨーロッパでの政治経済における「共同体」のこと。現在28の国がEUに加盟しています。
EUとユーロ圏、似ているのですが違います。「EU」≠(ノットイコール)「ユーロ圏」です。
イギリスはEUには加盟していますが、ユーロ圏ではありません。ご存知のとおり、イギリスは通貨としてユーロではなくポンドを使っています。
もともとEUには入っているがユーロを導入していないという、いわば「片足だけつっこんでいる」状態です。
今回の国民投票でEUから離脱することになるとますますヨーロッパ大陸から距離を置く結果になってしまいます。
なぜ離脱したいのか?
実はこの国民投票、2年前から保守党率いるキャメロン首相が公約していました。
当時彼は、2017年までに国民投票をするとし、現実に今その国民投票が今月(2016年6月)なされようとしています。
もともとイギリスは世界を制した大英帝国であり、「世界の中心だった」という自負があります。そんなイギリスがEU内でドイツに主導権を握られていて気分は良くないのが事実です。
さらに、メディアによる反EU報道(EU議員の給料は各国首相より高い等)も後押しして国内でユーロスケプティシズム(EU懐疑論)が広がりました。
EU離脱でどうなるのか?
そもそもEUの経済圏だけで世界のGDPの約4分の1を占めています。
そんな中、EUの対GDPのトップ2に君臨するイギリス(1位はドイツ)がEUを抜けた場合、為替市場に与える影響は相当なものではないかと言われ、投票が近づくにつれポンド絡みの通貨がかなりボラタイルな動きを見せています。
このまま、仮にEUから離脱という国民投票結果になると、ポンド・ユーロともに大きく下落することが考えられます。
そうでなくてももともとボラティリティの高いポンド、ここまで大きなイベントとなるとどこまで動くかわかりません。
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ユーロはさらに問題を抱えている
注目の国民投票は2016年6月23日(木)です。
イギリスの問題のその先にフランスやドイツの離脱(フレグジットやジャーグジット)といった問題も噂されています。
そうなれば、もはやユーロの存在価値そのものが問われる事態になりかねません。ヨーロッパ、そしてイギリスにますます目が離せません。
FXをされる方は十分リスク管理に気を付けて下さい。(執筆者:国府 勇太)