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英国はEUを離脱し、金融市場は混乱状態
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英国のEU離脱が国民投票で決まり、金融市場が混乱を見せてきました。2016/06/24の東京円相場の値動きを確認。
高値:106.84円
安値:99.98円
終値:102.16円
1日の高安で7.86円の値動きがあったのですから、異常事態。
異常事態だからといっても、英国のEU離脱は決まったことであり、マーケットは「円買い」に動いているのだから、仕方がないと諦めるしか無い状態。
「円高・株安状態で日本経済は大丈夫なの?」、「アベノミクスは失敗?」となりますし、日本国債はマイナス金利へ突入している状態だというのに、「日本円を買って平気なの?」と個人的には思うわけですが、流れが流れなのですから止めようがない。流れに逆らったところで、良いことなどありませんから。
世界的に今後金融政策的なことをやってくるのでしょうが、専門的なことは専門家でないと分かりません。
私が考えられることはチャートの形から、「どのタイミングで金融政策を打ち出すとより効果的なのか?」ということ。
物事には常にタイミングがあるわけで、アベノミクスの開始時期を考えるとタイミングと金融政策が重なれば、効果は非常に大きくなると思われます。
東京円相場月足の分析
東京円相場の月足から現状の分析をしておきたいと思います。
円高のピークは2011/10/31の75.54円。結果的に75.54円が底となり、そこからドル高円安のトレンドが作られ、2015/06/30の121.92円までの上昇トレンド。
最終的に円安のピークは121.92円ですから、46.38円のドル高円安を作ったということに。時間軸を考えれば44ヵ月間のドル高円安。
次にドル高円安のピークが2015/06/30の121.92円ですから、現状では12ヵ月間のドル安円高の流れになっていることが確認できます。
ようは、44ヵ月の上昇に対して12ヵ月の下落。
0.5=22ヵ月
0.618=27.19ヵ月
0.382の日柄に対しても、あと4~5ヵ月足りず、2016/11月頃が「日柄的には止まってもいい状態になるのでは?」と考えられる状況。2016/11となれば、米国の大統領選挙。
時期的には、米大統領選挙がポイントになるイベントなのかもしれないと考えられます。
値幅的にはどうなるのか? ということになるわけですが、2011/10/31の78.54円から2015/06/30の121.92円までの上昇に対する押し。
0.5=98.73円
0.618=93.26円
2016/06/25現在、98.98円まで出しているのですから、半値押しをしている状態。ということは、このまま値動きを止められれば、11月には反転する可能性があるということ。
しかし、「4ヵ月も5か月もの期間において下値を試さずに維持ができるのか?」となると、勢いからすると難しく感じられ、0.618の押しとなる93.26円を考えておいた方が良いのかも?
細かい検証は別の機会に譲るとして、月足に移動平均線および一目均衡表を重ねチャート分析をすると、実線が52月移動平均線(103.40円)割れに挑戦。支えられるのか? それとも下抜けてしまうのか? と言う状態。
2016/11時点の先行上限と先行下限を確認しておくと、先行上限が100.70円で先行下限が94.01円。値幅で0.618の押しとなる93.26円を試し、先行下限に支えられて反発するという形が理想的か?
一目均衡表から分析をするときに、忘れてはならないのは遅行線の状態。現状は実線とのデッドクロスに挑戦ということ。
実線が101.74円であり、「2016/06が実線に支えられる遅行線となって終了できるのか?」に注目せざるを得ない形。
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金融政策を打ち出すのに理想的な時期は?
以上の検証から、目先は少し反発を見せる程度の金融政策をマーケットに見せて、若干の反発を見せて時間を稼ぐことが理想的。
そして、ドル安円高のピークを2016/11で93.26円と目標を定めて、そこで大胆な金融政策に打って出ると効果的になると思われます。
2016/06/25現在での未来の予想になりますから、すべてが理想的に動いた場合となります。
下落の速度が異様に早くなったときには、再度検証が必要となり、今回の検証はあくまでも現状で円安に転換すると考えられる理想的な形であるということをお忘れなく。
*当エントリーは、個人的な相場観を述べたまでです。投資をする場合、最終的な判断はご自身の相場観においてご判断するようお願い致します。当エントリーは利益などを保証するものではありません。(執筆者:中村 毅)