新規公開株(IPO)を事前に買い上場初値で売るという、IPOトレード。IPO投資とも言われているこの投資法の大切なポイントは、IPO株購入権利を獲得すること、つまり抽選に当選することです。
抽選に当選しないと新規で上場するIPO銘柄を購入することができないわけですが、当選率を上げる方法があります。
今回、2016年上半期のIPOデータを分析し、IPO当選率を上げる簡単な方法をお伝えできればと思います。
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目次
2016年上半期のIPOデータから分かるIPO当選率を上げる方法
ご存知かと思いますが、初めにIPO株の購入方法をおさらいしておきます。
1.IPO株の仮条件決定
「新規上場のABC株は〇〇円~〇〇円で買える」という仮条件が発表になります。
2.ブックビルディングで購入申込をする
仮条件として発表された価格内で購入希望価格を任意で選択し、購入希望株数を添えて申し込みます。ただし、一般的には仮条件の上限価格で公募価格が決定されます。
3.公募価格決定後、抽選
ブックビルディングの申込が一番多かった価格が公募価格となり、公募価格で申込んだ人の中から抽選で購入者が決定されます。抽選に当選した人だけがIPO株を購入できますので、如何に当選するかがキーポイントです。
4.IPO株購入申込
抽選に当選したら正式な購入申請を行なうことでIPO株を買うことができます。購入期限が必ず設定されていますので、期限厳守で。
IPO株購入のキーポイントは当選すること
IPO株の買い方の3番目の手順でふれましたが、“抽選に当選した人だけがIPO株を購入” できることから、如何に当選するかがキーポイントです。
まず結論から。IPO株の購入申込は複数の証券会社から行うことができますが、すべての証券会社がすべてのIPO株を取扱うわけでなく、毎IPOの主幹事証券会社と引受証券会社のみで購入手続きが可能になります。
よって、主幹事を含めIPO株の取扱数が多い証券会社の口座を複数保有し、複数の証券口座からIPO株購入申請をすることで、IPO当選率を上げることができるのです。
家族名義の証券口座からもIPO株購入申込ができますので、協力者を見つけて証券口座を開設しておくのがコツです。
IPO取扱数の多い証券口座【2016年上半期版】
ただし、無鉄砲に証券口座を開設しまくれば良いわけではありません。IPOの取扱数が多い証券会社を優先で口座開設することで、効率よくIPO申込ができます。
ここで、2016年上半期における主な証券会社のIPO取扱数(主幹事と引受数)を見てみましょう。
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※注記:表に記載していない証券会社(エース証券、水戸証券、高木証券、松井証券等)がありますが、取扱数ランキング上位に変動はありません
主幹事とは、IPO銘柄上場の主催者、と考えられます。引受証券会社とは、主幹事ではないものの新規公開される株の販売を引受ける証券会社のことです。
一般的に、IPOにおける主幹事は新規で公開される株数の約80%を引受けます。つまり、主幹事を務める数が多い証券会社の口座を保有していれば、高確率で申込&当選できるというわけです。
また、主幹事の数は少なくても引受数が多いなら、IPO購入申込ができる確率が高くなります。
例えばですが、岡三オンライン証券の口座しか持っていないなら、2016年上半期においては5回しかIPO購入申込ができなかったことになります。しかも5案件のうち、お好みのIPO株が取り扱われるかどうかは分かりません。
しかし、SBI証券の口座を保有しているならIPO株購入を36回申込めたわけです。すべてのIPO案件を申込まないにしても、お好みの案件に申込める可能性が高いのは言うまでもありません。
まとめると、主幹事と引受数が多い証券口座を保有していることでIPO申込可能数と当選率が上がります。
2016年上半期のデータから言えば、SBI証券、SMBC日興証券、みずほ証券、マネックス証券、野村証券、大和証券などIPO取扱数上位の証券会社で口座開設すること。これがIPO当選率UPの方法です。
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IPO当選率を上げる方法 まとめ
IPO当選率を上げる方法は、IPO取扱数上位の証券会社で口座開設することでした。2016年上半期のIPO取扱データから見て、
・SMBC日興証券
・みずほ証券
・マネックス証券
・野村証券
・大和証券
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以上6口座を保有することがIPOトレード戦略となります。参考になれば幸いです。(執筆者:堀 聖人)