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最近注目されている「ミニ保険」
保険は生命保険、損害保険がよく知られていますが、ミニ保険は正式名称を「少額短期保険」といい、生命保険の内容も、損害保険の内容も広くカバーしている保険です。
生命保険分野の補償額が最大300万円、損害保険分野の補償額が最大1,000万円です。
独自性のあるミニ保険
ミニ保険では、これまで生命保険や損害保険でカバーされてこなかったニーズを、適切に抑えた廉価な保険が様々な分野で展開されています。
気になる「ミニ保険」を5つご紹介します。
1. 登山愛好家に需要がある「レスキュー保険」
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たとえば登山が趣味の人にとって、万が一の「遭難」は何よりも怖いもの。地元の山岳会の捜索で無事に発見されても、後々請求される莫大な捜索費用に悩まされる登山家の話を聞いたことがあります。
既存の損害保険ではなかなか、このような費用をカバーする保険はありませんでしたが、最近ミニ保険で「レスキュー保険」なるものが生まれ、注目されています。
保険料
月々4,000円
300万円までの捜索・救助費用が補償されます。また当人以外に対しても、家族の駆けつけ警護代や交通費、宿泊費として5万円が定額で支払われます。登山愛好家にとっては、とても需要の高い保険ですね。
2. 日本在住の外国人向けの保険
外国人向け医療・生命保険(株式会社ビバビーダメディカルライフ)では、15歳から55歳の加入者につき実際の医療費の全額を100%補償します。
15歳~34歳の場合、保険料に2,800円を追加すれば、万が一のときに家族を呼び寄せる「救援者費用保険」がセットされた保険に加入できます。
保険料
・ 1歳~17歳まで月額7万7,000円
・ 18歳からが5万3,500円
160万円の医療保障が備わっています。
3. 高齢者施設に入居中のケガに備えて
有料老人ホームおよび特別養護老人ホームの個室に住んでいる方を対象とした、高齢者施設に入居中に発生したケガに備えて加入する傷害保険。
アスモ少額短期保険の販売で、「転ばぬ先の杖」というペットネーム(愛称)がついています。60歳から95歳が対象。家財と合わせて加入します。
保険料
・ 60歳から加入できるエコノミープランが年額保険料1万3,600円
・ 80歳以上限定で加入できるエコノミープランが年額保険料7,600円
傷害の種類により10万円から30万円が補償されます。
4. ペット保険(手術型)
ペットが病気やケガに備えて加入するペット保険もミニ保険です。そのなかでも手術保障に主点を置いたペット保険手術型「もっとぎゅっと少額短期保険」。
保険料
・ 月払い670円
50万円前後の医療保障のほか、アメリカンショートヘアーの尿管結石で約37万円の手術保障がされます。
5. 賃貸住宅管理費用保険
賃貸オーナーや管理会社が被保険者となり、賃貸戸内で孤独死や自殺、犯罪死が発生すると補償対象となる保険です。アイアル少額短期保険株式会社の「無縁社会のお守り」。
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保険料
・ 1戸室 月額300円(一時払い3,600円)
とても廉価です。
現状回復費用が100万円、事故見舞金5万円が定額補償となっています。
孤独死によって賃貸の価値が下がること物件のサポートを目的としています。
ニーズに応えた保険が続々登場
賃貸物件にて孤独死が発生した場合の家主に対する保険など時代に対応したものもあり、現在も商品の種類やジャンルは続々と増えています。思わず「あ、そういう保障もあるのか」と膝を打つような斬新な商品も増えそうですね。
ミニ保険に総じていえることは、保険の対象となる人が少ない、どの保険も保険料が低く抑えられている点です。だからこそ、さまざまな保険に展開することが可能となっています。
注目されてる「ミニ保険」
今年2016年の3月には宝島社から「ミニ保険」完全ガイドが発売されるなど、ミニ保険への注目が集まっていることが認識されています。(筆者も編集協力で参画)
日本はこれから人口減少の時代を迎え、保険商品のオリジナリティにも、さまざまな工夫が求められています。ミニ保険は時代に対応した代表的な保険。今後の商品展開に期待したいところですね。(執筆者:工藤 崇)