11月2日からの下落は、ファンダメンタル的に、米国の大統領選の結果に対して、トランプ大統領誕生を危惧しての 「リスクオフ」の動きとなっていることと、日銀によるさらなる金融緩和策が出てこないだろうという、事実関係での下落を作っていると思われます。
週明け7日は、金曜日に算出された雇用統計(可もなく不可もなく?)に対する動きが出てくると思われます。
出た結果に対しては、12月の利上げが現実的で 利上げ実施に対する円安進行と、ダウの調整との引っ張り合いという構図になり、結果は日本市場には目先はプラス要因になると想定します。
目次
米大統領選の結果で株価はどう動くか

そして最大イベントは、米国の大統領選挙に対する結果と、その結果に対してのマーケットの反応となるわけですが、結果がここまで来てもどっちに転ぶかわからない状況です。
トランプ当選で暴落 クリントン当選で下げないで多少のご祝儀相場がもともとの目安でした。
しかし、現状のおおむねの見方として、今回の下落で、少しだけトランプ当選を織り込んだことで、逆にクリントン当選となるとそれほど上がらないとみていましたが、下げた分以上は上げて来ると考えています。
逆にトランプ当選は、どこまで経済が混乱するか想定できないので、どこまで下げるかは想定しようがないと考えます。しかし、ある程度 下げた後 期待も出てくると思うので展開は予測不能です。
いつもの事ですが、結果がどちらか判断できない。結果に対してマーケットがどのように動くかも想定できない。したがって選挙当日は建玉を極力フラットないしキャッシュポジションに比重を重くすることがベターと考えます。
私の考えとしては今回の選挙をきっかけに、ひずみが埋まればいいなと考えていますが、さてさてどうなるでしょうか?
現状分析は5日線に関して乖離が、それなりにあるので、週明けは乖離の詰めから始まる(揉み合い)と想定して選挙結果の出る週中から再度下に離れるのか? 反発して逆に上に出てくるのか? となると想定します。
フィボナッチで分析
直近の安値(9月27日)からの上昇に対しての今回の押しは、50%強で61.8%近辺となっています。短期的には下を目指しそうな局面です。
その下の安値(8月4日)からだとほぼ38.2%、少しオーバーシュートとみて50%手前となりました。気持ち上値追いの可能性ありという見立てとなり。
今年のほぼ最安値6月24日からだと、23.6%の押しで現状押し目という展開になります。
ということは、調整中という判断で、下落とはまだ言える材料は少ないと考えます(警戒はします)
トレンドラインでは、安値を結ぶ(6月24日と7月8日)トレンドラインがサポートラインとして機能しているので、今のところは上昇継続中で、このラインを割り込むとブレイクポイントとして下げがさらに加速することが想定されます。
割り込んだ時は、7月8日処の1万6300円近辺と考えます。1万6300円を割り込んだら本格下落の可能性が高くなると考え今年の安値1万5000円近辺を意識する必要が出てきそうです。
足型では、節目での下髭長めですので反発を示唆しています。
テクニカル指標

一目均衡表
遅行線と日々線の天底一致が一日の誤差で実現して一気に調整となっています。この後、下に控える薄い雲 サポートできるのか薄いところを狙って割り込むのか? 見極めです。
ボリンジャーバンド
バンドが収斂しながら窓を空けて+1σを割り込んで強い上昇は終了シグナルを出し、そのままTPラインも割り込みました。
上昇(強くなくても)が継続するのであれば、-1σで反発するはずですが、どうなるでしょうか?
スローストキャスト
2本のラインが下近辺まで下げてきたのでこの後、ゴールデンクロスした後上まで行くか? 上まで行かずに折れてデットクロスするか?
2回連続 下まで来てデットクロスするかの注目です。
総合判断
下落は示唆されているものの、まだ現状では上昇過程の調整の範疇と考えます。
ただしファンダメンタルも考慮して、下落への備えと選挙結果での急反発も可能性として考えての対応が必要と考えます。
週明けは揉み合っての寄り付きで、横ばいからのスタートとなり、大統領選の結果が出てからの動きとなると想定しています。
大きくはヤマを張らずに損を出さない建玉をお勧めいたします。(執筆者:城 晶子)