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今度の注目「日露首脳会談」
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米大統領選からの不透明感を払拭し、徐々に落ち着きを取り戻しつつあるマーケット。為替は円安進展、NYダウも連日最高値を更新。世界的にリスクオンの様相が高まっています。
これからの国内独自要因に目を向けると、やはり注目は日露首脳会談。12月15日にロシアの大統領であるプーチン氏の来日が決定しています。
主に経済協力、北方領土問題の解決に向けた話し合いがなされる予定で、これらの問題が進展を見せれば、関連銘柄も強気相場入りする可能性が高いと言えるでしょう。
なぜ北方領土が重要か。日本返還時の経済効果は?
北方領土、千島列島を含む領土問題には非常に深い歴史的背景があり、その起源は19世紀の初頭にまで遡ります。今日に至ってもこの問題が進展を見せない背景には、同地域の地理的、経済的重要性があることに他ならない。
世界有数の漁場で水産資源も豊富。また、石油や天然ガス、レアメタルなどの地下資源も豊富。両者共にキープしたい地区に間違いないでしょう。
実際にロシア側が公表しているデータでは、これらの資源価値が2兆5,000億ドルに上ると推計。両国間にとって地理的、戦略的に重要な地区であることは間違いなさそうです。
12月会談での焦点は「経済協力」
安倍首相は5月の首脳会談で、「8項目の経済協力プラン」を提示。ロシア側はこの提案にかなり好感を示しているようです。具体的には、両国企業間の経済協力の拡大、資源開発における協力体制の構築が挙げられます。
つまりキーワードは「経済協力」。12月の会談では、これらの内容についてより深い議論がなされると想定されます。特に極東地域でのエネルギー開発については間違いなく主要テーマのひとつでしょう。
ロシア関連ではなく資源開発関連に投資妙味。
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上述した通り12月の会談でのメインテーマは「経済協力」。特に日露間の話し合いにおいては、間違いなくエネルギー開発が焦点になるでしょう。
よって、個別銘柄に落とし込むと「ロシア関連銘柄」ではなく「資源関連銘柄」に投資妙味がある。個人的にはそのように想定しています。
一時的な高騰が期待できる銘柄
・ 液化天然ガスプラント大手の千代田化工建設(6366)に注目。
・ 資源開発大手の国際石油開発帝石(1605)
・ 石油資源開発(1662)にも一時的な買いが入りそうです。
リスク覚悟の大穴銘柄
大手商社にも連想買いが入ることが想定されます。
・ リスク覚悟で大穴を狙うなら東海運(9380)でしょう。
ロシア輸送に強みを持つ中小型の海運株です。年初来安値から倍返しで年初来高値を更新し続けています。時価総額も160億円程度。一旦調整を挟みそうですが12月の結果次第ではもう一段の上昇が期待出来そうです。
・ 東洋埠頭(9351)についても同様です。
・ 東海運(9380)のチャートと比較すると若干出遅れている感があります。
難易度は高めだが好パフォーマンスが期待の銘柄
・ 新潟を中心に港湾運送を展開するリンコーコーポレーション(9355)にも注目。難易度は高いですが、好パフォーマンスが期待出来そうな銘柄です。(執筆者:徳田 陽太)