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目次
解説
災害や盗難によって、資産の損害を受けた場合には、一定の金額の所得控除を受ける事が出来ます。これを雑損控除といいます。
1. 雑損控除の対象になる資産の要件
1) 資産の所有者が次のいずれかであること。
納税者または納税者と生計を一にする配偶者やその他の親族で、その年の総所得金額が38 万円以下の者
2) 棚卸資産もしくは事業用固定資産等又は「生活に通常必要でない資産」(※)のいずれでもない資産
(※)生活に通常必要でない資産…別荘など娯楽等の目的で保有する不動産やゴルフ会員権や貴金属、書画、骨とう品など1 個または1 組の価額が30 万円超のもので生活に通常必要でない動産をいいます
2. 雑損控除の金額
次のうちのいずれか多い方の金額です。(控除しきれない額は3 年間の繰越控除可能)
1) (差引損失額)-(総所得金額等)×10%
2) (差引損失額のうち災害関連支出の金額)-5 万円
3. 差引損失額の計算の仕方
差引損失額=損害金額(※)+災害等に関連したやむを得ない支出の額-受取保険金の額
※損害金額…損害直前の時価(再調達価額-使用年度による減価償却分)
4. 確定申告時の添付書類
1) 災害等に関連したやむを得ない支出の額の領収を証する書類
2) 源泉徴収票(給与所得のある方)
3) 警察が発行する被害額届出用の証明書
要するに
災害や盗難、横領などの被害にあって損失が発生した場合、確定申告をすれば税金が減額される場合があります。ただし、恐喝や詐欺などで損害が発生しても、減額はされません。(執筆者:小嶋 大志)