夏のボーナスが出て、そろそろ使い道を検討している人もいるのではないでしょうか?
そこで今回は、ボーナスで貯蓄や資産運用をしようと思っている方に是非知っておいて頂きたい資産形成に役立つ3つのマジックナンバーをご紹介します。
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目次
金利の種類
まず金利には、単利と複利の2種類があります。
単利とは
元本に対してのみ利子が付く金利の種類。
複利とは
利子を元本に組み入れる金利の種類。
具体的に、1,000万円のお金を金利5%で10年間運用したと仮定し、単利と複利でどの程度、資産形成のスピードが異なるのかを見ていきましょう。
単利の場合
3年後1,150万円
5年後1,250万円
10年後1,500万円
複利の場合
3年後1,157万6,250円
5年後1,276万2,816円
10年後1,628万8,946円
この事例の場合、単利と複利では、10年間で約130万円もの差が出てきます。
複利は、元本に利息を組み込み、利息が利息をうんでくれる為、中長期で考えるとあなたの資産形成に大きな味方となってくれます。
この複利効果を、「人類最大の発明は、複利である」とアルベルト・アインシュタインが言ったのは有名ですね。
3つのマジックナンバー
単利と複利の違いが分かったところで、今回ご紹介する3つのマジックナンバーの登場です。
【1】72の法則
元本が2倍になるまでの年数が分かります!
72を運用金利(複利)で割れば、元本が2倍になるまでの年数が分かります。
現在の金利とバブル期の金利で、72の法則を利用してみましょう。
現在の定期預金金利0.01%
72÷0.01%=7200年
現在の普通預金金利0.001%
72÷0.001%=7万2000年
バブル期の定期預金金利8%
72÷8%=9年
現在の金利水準では、生きている間に預金で資産が2倍になることはないと言うことです。
鶴は千年亀は万年と言いますが、鶴亀でも厳しいほどの金利環境ですね。
【2】114の法則
元本が3倍になるまでの年数が分かります。
114を運用金利(複利)で割れば、元本が3倍になるまでの年数が分かります。
例えば、新興国で金利の高いブラジル国債での運用を見てみましょう。
ブラジル国債の金利約10%
114 ÷ 10% = 11.4年
新興国投資を上手く活用すれば、わずか10年程度で資産が3倍に増えるということも夢ではありません。
外貨投資の場合は、当然ですが為替リスクがありますので注意が必要ですが、金利が10%も付けば10年もしない間に金利だけで投資元本と同じだけの金利収入があります。
長く運用できる人にとっては、高金利は魅力的ですね。
【3】144の法則
元本が4倍になるまでの年数が分かります!
144を運用金利(複利)で割れば、元本が4倍になるまでの年数が分かります。
例えば、消費者金融でお金を借りた場合を見てみましょう。
消費者金融の金利約15%
144 ÷ 15% = 9.6年
もし、金利15%で消費者金融から1,000万円を借りて、約10年間返済をしないと、10年後には元利合計で4,000万円も返済しないといけなくなります。
複利効果は資産運用ではプラスに、借金ではマイナスに働いてきますので、安易な借り入れは要注意です。
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資産形成で成功するコツ
上記で見てきた通り、資産形成で成功するコツは、
・ 資産運用を早くスタートすること
です。
複利効果を最大限に利用するには、長く運用をした方が複利の効果が得られます。
資産運用は、数か月や1年といった短期で判断するのではなく、最低でも3年~5年の中長期で考えるようにしましょう。
現在の低金利環境でも、正しいマネー教育を学び、海外に目を向ければ、年率5%程度の運用はできるのです。
お金がお金を生んでくれる複利効果を利用して、無理せずコツコツ資産形成をしていきましょう。(執筆者:渡邊 一慶)