目次
買うタイミングを見極めるだけで購入資金を大きく節約
ワンルームマンションの購入を考える人は、単身者が多いでしょう。
単身者の多くは、フルタイムで働いているため、駅から徒歩10分以内の物件が便利です。
駅から近いワンルームマンションは、便利ですが価格が高い傾向があります。少しでも安く購入するためには、ちょっとした工夫が必要です。

キーワードは「大規模修繕」
ワンルームマンションに限らず、マンションは新築と中古の二種類がありますが、築年数が10年以上の中古ワンルームマンションは、「大規模修繕が終わっているか」もしくは「大規模修繕の予算に見合った修繕費が積み立てられているか」を確認してから購入するようにしましょう。
なぜならば、一般的にマンションは、築10年をめどに大規模修繕を行います。
大規模修繕には多額の費用がかかるため、マンションは新築したときから毎年コツコツと修繕費を積み立てていくのです。
そして、10年をめどに積み立てたお金を使って大規模修繕を行います。
管理がしっかりとしているマンションならば、修繕費を計画的に積み立てているため、積み立てたお金だけで修繕を行うことができるのです。
しかし、しっかりと管理ができていないマンションは、いざ大規模修繕を行うときになって費用が足りないことに気がつき、急きょ資金を徴収することもあります。
築10年以上の物件にも関わらず、大規模修繕の積立が十分でない場合には、購入したとたんに修繕費を徴収される可能性が考えられるのです。
新築のワンルームマンションを購入するときには、購入するタイミングを見極めるだけで大きく節約できる可能性があります。
売れ残り物件が出るタイミングを待つことが一番簡単
新築は、売り出した直後は人気の部屋からどんどん売れていくものです。
しかし、一定期間を過ぎると、売れ行きが落ち着き出し、最後には数戸が売れ残ります。
残り数戸になったときこそ「買い時」なのです。なぜならば、数戸でも売れ残りがあるうちは、不動産業者は売り続けなければなりません。
多少値引きしても、「さっさと売ってしまいたい」と思い始めるタイミングなのです。
とくに、3月や9月の決算期に数戸売れ残っている物件があれば、大きく値引きしてもらえるチャンスです。
新築のマンションを安く購入するワザの一つとして、「モデルルームの購入」がよくあげられますが、モデルルームに使われる部屋は数が少なくワンルームマンションはほとんど使われません。
ワンルームマンションの新築を節約購入するならば、「売れ残り物件が出るタイミングを待つ」ことが一番簡単な方法ではないでしょうか。
上手な物件の選び方
中古のワンルームマンションを購入するときには、少なくても25平方メートル以上、できれば30平方メートルの広さがある物件を探すといいでしょう。
なぜならば、ワンルームマンションは購入したとしても「そこに一生住む」とは限らないからです。
ワンルームマンションを購入したときには、結婚の予定がなかったのに、突然結婚がきまるということもよくある話です。
そんなときに、25平方メートル以下のワンルームマンションでは、夫婦二人で住むことは難しいため、すぐに新しい物件を探す必要があります。
しかし、30平方メートルあれば、夫婦二人でもしばらく暮らすことができるため、新しい物件をゆっくりと探すこともできるのです。
また、30平方メートル以上のワンルームマンションは、賃貸に出したときにも借り手がつきやすいメリットがあります。
「借り手が見つからないこと」が一番困ります
賃貸に出した場合、一番困ることが「借り手が見つからない」ことです。
25平方メートル以下のワンルームマンションは、どんなに駅から近くて便利な場所にあっても、借り手は単身者しかいません。
しかし、30平方メートルあれば単身者だけでなく二人で暮らす人も借り手の候補になるのです。

節約購入のコツは「住む・貸す・売る」
ワンルームマンションは、購入時は自分自身が住みます。
そして、生活スタイルが変われば賃貸に出し、家賃収入を得ることができます。
しかし、不動産は築年数がたてばたつほど価値は下がるものです。そのため、賃貸に出していてもいずれは家賃を下げざるを得なくなります。
ワンルームマンションの場合は、購入した本人が住みつづけない限りは、頃合いを見て売却しなければ、いずれは固定資産税やメンテナンス費が家賃収入を上回るようになり、「お荷物」になってしまうのです。
一番得する節約購入とは、購入した時よりも売却した時に総合的にみてプラスになっていることではないでしょうか。
売却した時に、プラスにするためには「お荷物」になるちょっと前に売却することがポイントなのです。
最後に
「売却しやすいワンルームマンション」とは、実は「借り手がつきやすいマンション」と同じことなのです。
「単身者でも夫婦でも住める広さ」と「駅からの距離」、十分な積立金の準備ができている「しっかりとした管理」があるかを見極めることが、最終的に節約購入できたかを決めるコツなのではないでしょうか。(執筆者:式部 順子)