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夏枯れ相場に、北朝鮮のミサイル問題…日経平均の動きが鈍い
2万円を挟んで足踏み状態の続いていた日経平均株価。
8月に入ってからは1万9,400円台まで下がり、北朝鮮のミサイルが発射されたことでさらに下落するなど、市場は盛り上がりに欠けた状態が続いています。
そんなときは大型株をちょっとお休みして、新興市場へ目を向けてみませんか。
新興市場で有望株を見つけるチャンス
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可能なら誰も知らないうちに、業績の裏付けある有望株を見つけたいですよね。しかし業種すら予測できないカタカナ社名の多い新興市場の中から、コツコツと業績などを調べていくのは至難の業です。
大型株のようにアナリストがカバーしているとは限らず、また投資雑誌で取り上げられる頃には「時すでに遅し」となるなど、早めに情報を得ることが難しいところです。
週間の値上がり率ランキングを活用
週単位の値上がり率ランキングを活用すれば、見つけやすくなります。
日々の値上がり率ランキングでは瞬間的な上昇という可能性もありますが、週単位で見ることで、少なくても数日間は継続的にその企業が買われていると言えます。
ランキング上位から順にチャートを確認し、出来高も急増しているかどうか、株価上昇に理由があるかどうかをチェックしていきます。
上昇理由が業績の良さにあれば、その会社は有望株として候補入りです。今回は東証マザーズ市場で、値上がり率ランキングから見つけた2社をご紹介致します。
ジェイリース(7187)
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売買単位:100株
必要投資金額:161,000円
1株当たりの年間配当:10円(2018年3月期)
上場年月:2016年6月
ジェイリースは、大分県で創業した家賃債務保証会社です。順調に支店を拡大し、九州だけでなく東京・名古屋・大阪など全国に進出しつつあります。
2017年3月期
大幅な増収増益を達成し、過去最高益を更新しました。
2018年3月期
前期比23%増の売上を予想しています。
2017年8月9日
2018年3月期第1四半期の決算と共に、新たに配当を実施すると発表し、1,018円だった株価は、翌日10日には1,190円と急騰しました。
売上は計画通り進んでおり、業績好調を踏まえて、これまで0円だった配当が年間で10円となりました。急騰後は出来高が減ってゆき、株価も多少下がりました。
2017年8月22日
再び出来高急増、株価も再び大きく上がりました。
こちらの会社は株主優待も実施しており、100株以上の保有で1,000円分のクオカードがもらえます。
配当と優待を合わせても、利回りは1.24%と決して高くはありませんが、今後の増配や株価上昇の両方に期待を持てるのではないでしょうか。
ジャパンエレベーターサービスホールディングス(6544)
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売買単位:100株
必要投資金額:193,500円
1株当たりの年間配当:未定
上場年月:2017年3月
名前から分かる通り、エレベーターのメンテンナンスなどのサービスを行っています。エレベーターのメンテナンスは、エレベーターメーカー約8割のシェアを占めていますが、独立系として16.8%のシェアを持っています。
2017年3月期
過去最高の売上高を記録しました。本社移転や上場準備費用などで利益は大きく下がっていましたが、2018年3月期は売上・営業利益・経常利益・純利益と全て過去最高を更新する予想で、引き続き順調です。
株価が急上昇した8月8日の前日
2018年3月期第1四半期の決算発表があり、通期の業績予想を上方修正しました。コスト削減により、利益が当初の予想より約5割増となっています。
2017年8月21日
9月末時点で1株につき2株の割合の株式分割を行うことを発表しました。
8月7日に1,520円だった株価は、8月22日には1,701円、その後も日経平均の動きとは対照的に株価を上げてきました。
配当は現時点で未定ですが、2016年には4円、2017年には8円の配当を行っており、今後配当実施が発表される可能性は十分ありそうです。
まとめ
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今回ご紹介した2社はいずれも業績の裏付けがあり、株価は上下しながら右肩上がりの流れを作っています。
しかし中には
と思われる株もあります。
ご自身で銘柄探しをするときには、そのあたりを見極めてくださいね。(執筆者:高橋 珠実)