子どもが小学生になると友達同士の付き合いが多くなり、その中でお金を使うようなシーンも少しずつ増えてきます。
そこで必要になってくるのがお小遣い。
でも「一体いつから、どれくらい渡せばいいのか」と悩んでしまう人も少なくありませんよね。
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ママ友に聞いてみたいけど「お金のことだからなかなか聞きづらい」、「価値観や金銭感覚が同じとは限らないから難しい」と躊躇してしまいがちです。
そこで今回は、東京大学社会科学研究所、ベネッセ教育総合研究所による「子どもの生活と学びに関する親子調査2015」(2015年7~8月実施)の結果をもとに、学年別に見るお小遣いの具体的な金額などを見ていきたいと思います。
目次
学年別に見るお小遣いの平均額
東京大学社会科学研究所、ベネッセ教育総合研究所による「子どもの生活と学びに関する親子調査2015」から、「子どものお小遣いの金額を決めている割合」と、「お小遣いの平均月額」(学年別)を見ていきましょう。
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「子どものお小遣いを決めている割合」は、学年が上がるにつれて増えているのが分かります。
しかしその値は決して高いとは言えず、中学生になってやっと半分を超える程度と意外と少なくなっています。
またお小遣いの金額では、中学や高校に入るタイミングで大きく増える傾向にあるようです。
一方で「お小遣いを渡していない」という家庭の割合は、小学1年生で52.9%と半数以上を占めていますが、2年生では41.8%、3年生で32.4%と学年が進むにつれて少なくなっています。
また高校生になるとアルバイトを始める子どももいることから、お小遣いの金額にバラつきが見られる傾向にあります。
お小遣いの決め方やルールについて
小学校までは「学年 × 100円」や、「お手伝いをしたら渡す」などのルールを設けている家庭も多くなっています。
またお小遣い帳を付けさせることも大切。
「何に使ったか分からない」を防ぐ狙いがメインですが、レシートをもらう習慣やお金の計算、金銭感覚などを育むことにも繋がります。
そして何よりも重要なのは「お金の貸し借り」や「おごる・おごられる」といったことがないよう、ルールを決め、日頃からお金についての話もしっかりするように心がけましょう。
お小遣い帳の残高と実際に持っている額が同じになっているかどうか、子どもと一緒にチェックすることも必要です。
お金が原因で思わぬトラブルに巻き込まれる可能性もゼロではありません。十分にコミュニケーションを取りながら、お金の使い方を教えていきましょう。
親もお金の管理方法を見直してみよう
大人でもそうですが、「もっとお金が欲しい」という気持ちは子どもにもあります。
いけないことと分かってはいても、「つい手が出てしまった」というケースを誘発しないように、「お金や財布を目につきやすい所に出しっぱなしにしない」などといったことに気を付けましょう。
また子どもの友達が遊びに来ていた時のトラブルとして、実際にこんなケースもあるのです。
・ ゲームのソフトを黙って持ち帰られ、勝手に換金されていた
「わが子と同じ年の子がそんなことするなんて…」、「友達なのに…」とショックを受けてしまいますが、こういったトラブルを防ぐためにもお金やゲームソフト等の管理の仕方を改めて見直してみましょう。
お金を大事にする姿勢を見せる
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親がお金や物を大事にしている姿を見せていれば、それは自然に子どもにも伝わります。
また当たり前ではありますが、お金は湧いてくるものではなく一生懸命働いて得たものであることを印象付けるのも大切です。
そしてぜひオススメしたいのが、「自分のお小遣いを貯金して、ほしい物を手に入れる喜び」を経験させること。
お金の有難みを知ることはもちろんですが、簡単に手に入らなかった物、我慢の末に手に入れた物はとても大事にします。
忍耐力や達成感など、これからの人生にとって非常に重要な経験なることはと間違いないでしょう。(執筆者:藤 なつき)