幼児期の頃から水泳や英会話などの習い事をさせる家庭が当たり前になりつつある現代。
そうは言っても保育園や幼稚園にかかる費用を考えると、習い事の費用の負担も決して小さくはありません。
保育園と幼稚園を比較した場合の教育費の違い、また習い事にかけている費用は一体どれくらいなのか。
今回はベネッセ教育総合研究所の「幼児の生活アンケート」の結果を参考にし、幼児期の教育費について詳しく見ていきたいと思います。

目次
保育園と幼稚園にかかる費用の違い
幼児期の教育費と言えば、まずは幼稚園や保育園にかかる費用が気になりますよね。
ここでは保育園や幼稚園にかかる費用を低年齢、高年齢に分けて見ていきたいと思います。
高年齢:4歳0か月~6歳11か月
保育園にかかる費用(2015年)

保育園にかかる費用を見てみると、低年齢では5万円以上という家庭が最も多く、その負担が大きいことが分かります。
高年齢になると2万円~3万円未満が多くなり、平均費用も低年齢の金額より1万円以上安くなっています。
保育園では3歳未満児の負担が高くなることから、「まるで保育料のために働いているみたい」という声も少なくありません。
一方、幼稚園と保育園とではその費用にどれくらいの違いがあるのでしょうか。
高年齢での比較してみると次のようになりました。
園にかかる費用(高年齢)
幼稚園児

保育園児

幼稚園では3万円~4万円未満、保育園では2万円~3万円未満が最も多くなっています。
また平均費用については幼稚園が2010年の調査より約1,500円、保育園が約2,500円程度高くなっており、どちらも増加傾向にあることが分かります。
習い事にどれくらいかけてる? その傾向と負担感について
ここでは習い事にかかる費用の傾向と、その負担感について見ていきます。
習い事にかかる教育費

1歳後半児では1,000円未満が39.3%、1,000円~5,000円未満が43.2%と5,000円未満が80%を超えており、平均費用は3,308円相当となっています。
6歳児になると1,000円未満が10.9%、1,000円~5,000円未満が24.7%、合わせて約36%。平均費用は9,235円となっており、年齢が進むとともに習い事にかける費用が大きくなる傾向にあります。
実際に教育費の負担感について調べた結果では

以上のような結果が出ており、両年とも「とても感じる」、「まあ感じる」が半数を超えていることが分かります。
これを低年齢と高年齢に分けてみると、「とても」、「まぁ」を含めた「負担を感じる」比率が未就園児で34.2%、保育園児で47.2%、一方高年齢では幼稚園児で72.5%、保育園児で48.9%という結果が出ており、幼稚園児の保護者の負担感が高くなっているようです。
人気の習い事はコレ! 「お稽古ランキング2016」

ケイコとマナブ.net「習っている・習わせたいお稽古ランキング2016」のベスト10にランキングした習い事は次のようになっています。

水泳は回答者の4割以上が習っており、その理由として体力づくりや喘息の対策などが挙げられています。
英語、英会話に関しては将来のことを視野に入れ、早めに慣れさせておきたいといった理由が多くなっています。
ベスト10入りした内容に大きな違いはありませんが、習わせたいランキングの10位に「パソコン関連」が入っています。
やはりプログラミングなどの授業が増えることへの早めの準備・対策がこの結果に表れているのかもしれません。
習い事によっては月謝のほかに教材費、ユニフォーム代、道具代、衣装代、検定料などが別途必要になるものもあるので、それらの金額が具体的にどれくらいかかるのかを調べておいたほうがいいでしょう。
子どもにも家計にも無理のない範囲で
子どもの将来を考えると、「あれもいいんじゃないか」、「これも必要なんじゃないか」と、1つだけでなく、いろいろな習い事に目が向いてしまいますよね。
しかしまずは子ども本人が楽しくじっくりゆっくり学べることが重要。
子どもにも家計にも無理のない範囲でスタートさせることを心がけるようにしましょう。(執筆者:藤 なつき)