Q:個人に対して住民税が課されますが、所得税と違って前年分に対して課税されるとききましたが、これはどういうことでしょうか? また、どんな収入に対していつ課税されるのでしょうか?
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目次
解説
個人住民税の特徴として課税時期があり、また課税される収入も、所得割・均等割など複数あることがあげられます。
1. 個人住民税の構成
(1) 所得割…所得に対して10%が課税されます。
(2) 均等割…年5,000 円が課税されます。
(3) 利子割…金融機関から受け取る預貯金の利子に対して5%が課税されます。
(4) 配当割…一定の上場株式等から受け取る配当に対して5%が課税されます。
(5) 株式等譲渡所得割…一定の上場株式等の譲渡による所得に対して5%が課税されます。
2. 課税時期
その年度の初日の属する年の1 月1 日が賦課期日とされ、その前年の所得に対して課税されます。
つまり、平成29 年分の住民税は平成29 年1 月1 日の住所地で平成28 年分の所得に対して課税されます。
しかし、平成29 年中に死亡した者については、平成28年分の所得に対して所得税は課税されますが、住民税は課税されません。
なお、1 月1 日に死亡した者については、課税しないことが適当と考えられています。
3. 納付時期
個人の住民税は以下のように、6 月から翌年の5 月まで納付します。
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要するに…
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個人住民税の大きな特徴は
前年課税である点です。
年の途中で引っ越しした場合でも、その引っ越し前のその年1 月1 日の住所地で課税されます。(執筆者:小嶋 大志)