会社員時代に起業をしている人を見て、かっこいいと思った人もいるのではないでしょうか?
しかし、かっこいいと思えるような経営者は起業をスタートさせた当初からそのように見えていたのでしょうか?

ゼロからのスタートを切る覚悟と行動力が必要
シニアで起業をする場合だけでなく、起業をする際には共通の部分ですが、会社員時代に輝かしい経験や実績があっても、自分の名前と看板だけでビジネスを行っていくには、相当な覚悟と行動力が必要です。
365日24時間、その仕事に注力を入れることができるのか?
現実的には無理だとしても、そのぐらいの覚悟を持って起業する必要があるでしょう。
「身体を壊してしまうかもしれない、しかし、挑戦してみよう」
その気持ちを持ち続けることは並大抵のことではありませんが、決して受け身でない積極的な考え方が重要です。経営者に労働基準法は適用されません。
誰しも、最初はゼロからのスタートです。
苦しい時があっても、地面に這いついてでも何とか起業したビジネスで成功するといった信念と行動力が必要になります。
その信念と行動力があれば、やがてお客様や同業他社などから認められ、いつの間にか周りからはかっこよく見える起業家へと変身していくでしょう。
そこまでの気持ちで起業しなければならないのか? と思われたかもしれませんが、それぐらいの気持ちを持つのは決して、大袈裟ではありません。
年金や貯蓄もあるので、半分ボランティアの気持ちでOKといっても、誰も周りは相手にしてくれないでしょう。
もし、そのような気持ちがあるのであれば、起業ではなくその考え方に合った道を探すことがベストです。
見通しが甘い
中には、会社員など組織に属していた時から将来の起業に向けて準備をされている方もいるでしょう。
ただし、その時はあくまでその組織の人間です。
例えば、誰かに将来の起業の話をしていても本人は将来の起業に向けて時間軸を置いて話をしているかもしれません。
ところが、話を聞いている側は、あなたの所属している組織の名前や肩書があるからこそ、話を聞いているのかもしれません。
機嫌を損ねたくないので、「素晴らしいアイデアですね!」と言っているかもしれません。
そして、いざ起業してみると、話を聞いてくれていた周りの人は雲の子を散らすように去っていったパターンは昔からよく言われているところです。
また、自分はこれまでこれだけの経験を積み実績を残してきた、とこれまでのキャリアの棚卸をされている方もいるでしょうが、
自分の実力だけでもできたものなのか?
を区別しておく必要があるでしょう。

「これまで何とかなったので、これから起業をしても何とかなる!」とお考えの方もいるでしょうが、その考えは甘いのかもしれません。
あなたは、何の目的で起業をされるのでしょうか?
世の中の役に立ちたい、いつまでも現役でいたい、自分のやりたかったことをやってみたい…などさまざまでしょうが、一方で「シニアなので…」といった考えを持っているのであれば、その考えは起業ではなかなか通用しません。
起業をされている方でオーラを放っている方々も最初から順風満帆にビジネスを進めている訳ではありません。
これまでの並大抵の努力の積み重ねがあったからこそ、今の姿があるということはおさえておきたいところです。(執筆者:岡田 佳久)