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目次
解説
国内の銀行預金からの利子については確定申告は不要です。ただし、海外の銀行から受け取った利子は給与と合算して確定申告する必要があります。
1. 国内の銀行からの利子
国内の銀行から受け取る利子の場合、銀行が利子の中から税金を源泉徴収(20.315%)して、税務署に納めています。そのため、申告は不要となります。
2. 海外の銀行からの利子
海外の銀行から受け取る預金の利子の場合、利子所得として総合課税の対象になります。
つまり、給与などと合算して確定申告する義務があります。
ただし、すでに海外の銀行で源泉徴収されていた場合でも、確定申告に記載するべき収入金額は源泉税控除前の総額となり、すでに控除された源泉税額は、外国税額控除の手続きを経て、精算されます。
3. 銀行以外から受け取る貸付金の利子
知人または会社に対する貸付金から受け取る利子も、源泉徴収がなされないため、給与などと合算して確定申告する義務があります。
4. 確定申告をしなくてよい場合
年間2000 万円以下の給与所得者で給与所得以外の利子所得などの所得が年間20 万円以下の人は原則として確定申告は不要となります。
ただし、医療費控除などがあり、確定申告をしたほうが有利となるため、自発的に確定申告する場合は、年間20 万円以下の申告不要の利子所得や雑所得もあわせて確定申告しなければなりません。
要するに
海外にある金融機関に口座を開き、現地通貨建ての預金や株式といった資産で運用する人が増えています。海外で運用益を得た場合も、原則、税金を払う必要がありますので、注意しましょう。(執筆者:小嶋 大志)