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2018年は「戌笑う」となるのか??
2017年12月29日の取引最終日は、19円4銭安の2万2,764円で取引を終えました。
年初から3650円57銭上昇し、6年連続上昇しバブル崩壊後の最長記録を更新しました。
11月9日に2万3382.15円の高値を付けてから多少上下はあったものの、ほぼ横ばいで推移し大きな方向感が出ないまま2017年の取引を終えました。
干支にちなんだ相場格言では、戌年は「笑う」です。
笑えるほど上がってくれれば良いのですが、正直なところ日経平均がこれほど大きく上昇していると、今から買うというのは不安もあります。
2017年の状況を踏まえ、自分なりの2018年の投資方針を考えてみたいと思います。
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上昇・下落・現状維持の3パターンで投資方針を考えてみる
好業績の企業が増え、連続最高益更新という企業も少なくない状況ではありますが、トランプ政権・北朝鮮などの政治的な不安も続いています。
2018年に上がるか下がるか、正直分かりません。
そこで今後の動きについては、上昇・下落・現状維持の3パターンで考えてみることにしました。
日経平均がもみ合い後に上昇するパターン
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株価の方向が定まらない状態(もみ合い)が続いた後は、「上放れ」か「下放れ」によって動きが生まれるというチャート分析のパターンがあります。
高値・安値を大まかに線で繋いだ範囲内で株価が上下し、いずれ上か下の線を抜けるときがきますが、上に抜けた場合は、その後上昇トレンドに入ると考えられます。
その場合は、日経平均に採用されるような大型株を中心とした銘柄の上昇が続くと判断し、東証1部に上場する好業績の大型株を中心とした投資を考えます。
日経平均がもみ合い後に下落するパターン
もみ合い後に株価が線を抜けて下落し、下離れとなった場合は、その後は下落トレンドに入ると考えられます。
これまで大きく上昇してきた大型株に利益確定の売りが出て現金化され、その資金の一部は中小型株や新興市場へ向かうのではないかと予測します。
東証マザーズやJASDAQの銘柄に絞り、好業績の企業に投資を考えます。
引き続き横ばいが続くパターン
持ち合い状態が長引き、大きな動きがないときは投資しづらいところです。
下手に買って、その後下落トレンドに転換してしまったら、損失が拡大していくことになります。休むも相場と動きが出るまで様子見をします。
ただし、2017年に北朝鮮がミサイルを発射したときのように、明確な理由によって一時的な下落と判断できる場合だけ買う、ということも考えています。
投資対象は、右肩上がりの上昇トレンドが明確な銘柄か、優待や配当狙いに絞りたいと思います。
現時点では、横ばい継続か下落と予想
現状から再び上昇トレンドに突入するシナリオが一番嬉しくはありますが、現時点では私は現状維持か下落の可能性があると考えています。
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日経平均の月足チャート10年を見てみると、過去の大きな上昇の際には、それまでと出来高が大きく増えているのが明らかです。
しかし、今回は出来高が大きく上昇することのないまま株価だけが上昇しており、今は上昇を続けるほどのエネルギー(買い意欲)がないのかなと感じました。
自分の描いたイメージと違う動きをしたら方針を見直す
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3つのパターンを考えてみましたが、このどれかに当てはまるとは限りません。
大きく上がって大きく下がる、動きの激しい1年になるということも考えられます。
しかしすべてのパターンを想定するのは難しいので、単純な3パターンに絞り方針を考えました。実際の株価が予想と異なる動きをしたら、再び方針を見直すこととします。
ある程度のイメージを持って株価の動きを見ることで、「なんとなく上がりそうだから買う」という事態は避けられます。
なんとなく買ってしまうと、売るタイミングを判断できません。今回は私なりの方針をご紹介しましたが、皆様自身の考えと照らし合わせて、1年のイメージを描いてみてください。(執筆者:高橋 珠実)