何かを買ってお財布からお金がどんどん出ていくときは、お金を使っていることを実感するとともに、身にしみて痛いですよね。
クレジットカードや電子マネーなどは、その痛みをあまり感じないので使いすぎるといわれます。
でも、実は払っていないけど使ってしまっているお金もあります。
「時は金なり」とは、その考え方を表した言葉なのです。
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目次
観たら楽しいけれど「1,600円」支払ってもその番組を見たいですか?
あなたは、毎日の夕食時から眠るまでの2~3時間をどうやって過ごしていますか?
バラエティ番組に笑ったり、ドラマに涙したりとテレビを見ている方も多いと思います。
でも、もしその番組を見るために1,600円を払わないといけないとしたら、それでも見たいほど魅力のある番組はどれくらいあるでしょう。
金融用語の中には「機会損失」という考え方があります。
簡単にいうと「儲けそこなったお金」のことです。
働けば手に入ったはずの賃金を、テレビを見て過ごしたことで手に入れられなかったとします。
それはつまり、その「時間分の時給を払ってその番組を見たのと同じ」という考え方です。
「家に居ると、お金は1円も使っていないから節約」という節約方法はよく見かけますが、「その間に稼げたはずのお金を支出している」と考えると、過ごし方は違ってくるのではないでしょうか。
24時間を時給でシミュレーションすると?
平成29年10月時点での厚労省のだす最低賃金時間額の全国平均は848円。
時給の話になると地域格差がかなりあると思いますので、今回はこれを元に考えてみます。
実際にはもっと稼がれている方も多いかも知れませんが、あくまで参考に。
通勤 : 2時間(往復) = 1,696円
食事(準備・片付け・食事時間) : 3時間 = 2,544円
洗濯 : 0.5時間 = 424円
掃除 : 0.5時間 = 424円
労働 : 8時間 = 給与分
余暇 : 3時間 = 2,544円
その他の雑用 : 1時間 = 848円
例えば6時間の睡眠でスッキリ眠って疲れが取れている方は、毎日約6,000円のマッサージ代をリフレッシュしているのと同じくらい得。
また、眠れず悶々としている方は損失が増えていっている…と考えると、限られた時間を有効に使うことの大切さが身にしみますね。
時短の価値とアウトソーシングの価値
あなたの時給を計算してみて、それを下回るのであれば、思い切ってアウトソーシングをしてみるのもいいですね。
例えばお掃除も、ハウスクリーニングを受けるのは高いと思うかもしれません。
でも自分の時間を使って長時間汚れと対決した結果、そこそこのキレイさにするよりも、プロに任せてピカピカにしてもらうほうがコスパがいいかも。
浮いた時間で別の生産的な活動をすると、アウトソーシング費を削るよりも大きなリターンがあるのではないでしょうか。
お金持ちはそのようなお金の使い方をしていますよね。
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さいごに
何でもかんでもお金で考えるのがいいわけではありませんが、ひとつの指標にしてみるのはいかがでしょうか。
気の進まない付き合いに無理やりでかけていくと、食事代だけでなく時間分も損をしてしまいます。
上手な取捨選択をしたいものですね。(執筆者:那波 りよ)