2月2日時点で2万3,000円台だった日経平均は2月5日から急落し、14日には安値2万950円を付けました。
その後やや値を戻してきていますが、まだ2万3,000円台です。
このような状況の中、年初来高値を更新している銘柄もあります。
市場の悪環境に左右されない、力強い銘柄と言えるでしょう。
その多くは好決算が理由となっており、決算内容が良ければ、投資家は買っているといえます。
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今回は年初来高値を更新した銘柄の中でも10万円以下で投資できる東証1部の会社をご紹介いたします。
目次
1. ダイニチ[5951]
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売買単位 : 100株
最低投資金額 : 9万1,100円
1株当たりの年間配当 : 22円(2018年3月期予想)
配当利回り : 2.4%
石油ファンヒーター・加湿器で高いシェアを持つメーカーです。
2014年から16年にかけて減収減益でしたが、2017年3月期には増収増益に転じました。
暖房機器や加湿器などの売り上げが伸びたことが要因です。
1月31日に発表された第3四半期決算では、前期比で売上・利益ともに通期予想を上回る伸びを示しました。
ニーズに合わせて新たに販売された高付加価値商品が貢献しました。
株価の方も決算の状況を反映しています。
市場全体の下落の影響をほぼ受けず、高値を更新しました。
2011年9月の高値1,049円突破も視野に入りそうです。
2. 三共生興[8018]
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売買単位 : 100株
最低投資金額 : 532円
1株当たりの年間配当 : 15円(2018年3月期予想)
配当利回り : 2.82%
大阪に本社を置く繊維商社で、英国の「DAKS」やフランスの「レオナール」などの高級ブランドの販売をし、現在は不動産事業にも力を入れています。
過去数年の業績を見ると決して良いとは言えず、2017年3月期の売り上げは前期比13%減、利益では51%減という状況でした。
2018年3月期はさらに減収減益の見込みです。
しかし2月2日に発表された第3四半期決算では、経費削減などの効率化により営業利益・最終利益ともに前期よりプラスの伸び率に転じました。
通期の業績予想は変更しておらず、本決算時には当初の予想よりも良い内容が期待されています。
2月2日に493円だった株価は一時下がったものの、その後年初来高値を更新しました。
2015年に付けた高値552円まで目前となっています。この価格を越えればさらに勢いづく可能性もあります。
3. ソーダニッカ[8158]
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売買単位 : 100株
最低投資金額 : 714円
1株当たりの年間配当 : 7円
配当利回り : 0.98%
苛性ソーダ製品や薬品・石油化学製品・合成樹脂製品などを扱う商社です。
私たちの日常では直接知る機会の少ない会社ですが、その製品は洗剤や衣類・包装容器といったさまざまな日用品の製造に使われています。
この数年は売上の横ばいが続き、利益ベースでは年によってブレがあり安定しない状況でした。
2月5日に発表された第3四半期の決算を見ると、純利益では10.9%増となり、通期予想の3.3%を大きく上回りました。
2月2日に661円だった株価は、6日に603円の安値を付けてから高値を更新しています。
年によってブレのある会社のため、今後の業績には注意が必要ですが、今のところ株価としては上昇し、良い評価をくだされています。
まとめ
今回は高値更新銘柄の中でも、東証1部で投資金額10万円以下に絞ってご紹介しましたが、その他の市場等でも高値を更新している銘柄がいくつもあります。
新たな投資対象を探す手段として、スクリーニング機能などを活用して検索してみてください。(執筆者:高橋 珠実)