3月9日SQ概算値2万1575円です。これを下回って大引けとなり、上値の重そうな雰囲気での週末となりましたね。
しかし米国の動きが反発となり、CMEも上げて来ております。
結果、月曜日はSQ値を上回って25日線も上回っての寄り付きが想定され、週明けの方向感がつかみづらい状況です。
この週明けの寄り付きが本格反発の始まりと想定すると、週明けにしっかりとした陽線が作れれば、上抜けた後に多少の日柄調整はするものの、動きとしては読みやすくなると考えますが、そんなに簡単に上抜けるのか? は疑問は残ります。
しかし、この週末に発表された雇用統計への反応は前回と違い相場への悲観は見えない事と、北朝鮮と米国の緊張感の緩和も、相場に対してはスペシャルな好材料と考えられ、上抜けて行くかもしれないという要素は多分にあると考えます。
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不安要素としては、緩和され円安傾向に動いた為替は有るものの、それでも想定レートよりは円高傾向による為替の影響を受けるだろう決算発表への投資家心理とテクニカル的な現状の下降トレンドの形状などは、素直に反発に向かおうとする相場の足かせになるとは考えます。
そのように上下への思惑要素が出てきたことで、方向感を決めるのが困難な状況となった今、上下のめどを立てどちらのめどを突破するかの見極めになっていくと考えます。
現状、下は2万1000円前後 上は2万2500円前後と考えており、上に関しては抜けても25日線の向きの変化も必要であると考えます。
ただ2万2500円に近付いて揉みあえば、25日線の上での推移となり、25日線の向きの方向転換の準備は進むことになります。
この週末を挟んで、世界相場の雰囲気は好転した可能性は感じられ、下げへの危機感が多少和らいだ空気を感じます。
それが現実のものとなるか? 週明け見極めです。
結果、天井から基本数値の33日目となった週末から上への方向感というスタートとなったのか?
もしくはもう少し、ぐずついて雲のねじれの3月14日に何か動きが出るのか?
どうなるでしょうか?
現状に決め手はないと考えるので、2万2500円と2万1000円のBOXという可能性も踏まえた建玉は必要であると考えます。
そうなると週明けの現在地は中段であるという考えとなり、月曜日の寄りつき後 陽線となるか? 陰線となるか? 毎週の事ですがかなり大事なポイントになってくると考えます。
目次
現状分析
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5日線
だんだん向きの変わるサイクルが早くなってきたことが何を占っているのか?今後の展開に注目です。
25日線
相変わらず角度の強い下向きが継続しており、今週も週末に時間帯で上に飛び出すものの、その後、値を戻して下で引ける形となり下を推移した一週間となりました。
前回の25日線タッチした時と同じ状況を作った週末ですが、今回も同じくこの後押すのかは微妙です。
現状、週明けが25日線の上に再度飛び出すことで、週明け25日線が上値抵抗線として機能するかの見極めポイントとなります。
そして今回もグランビルの「売りの2」となるのか?
上抜けて行き25日線の向きを変える準備に入り「買いの1」っぽい(向きが下なので正式となりづらい)形となるのか注目です。
75日線
変わらず下向きで先週と同じ並びのままですが、週明けの状況で、5日線と25日線のゴールデンクロスが実行されるかもという所まで来ています。
ただし25日線の向きが変わるのに時間を要する状況ですので、ゴールデンクロスしたとしてもだましとなる事が想定されます。
稀にだましから始まる本当も、過去に数度味わっているので注意が必要です。
この「だましから始まる本当」が起きるときは、政治的なことでの反発というのが常だったと感じます。
今回、そうなるとしたら、北朝鮮とアメリカの緊張の緩和から上昇に転じるかもという考えが、よぎります。
ただ実際 今回の下げ事態が両国の緊張(政治的リスク)が要因でないので、緩和したことが反転の本当の材料かとなると私的には、「上げたい人たちのネタだよねと」考えてしまう、へそ曲がりな自分がいます。
そしてチャートを見ていて反発の雰囲気はあるものの、圧倒的に「陰線勝ち」となっているところは気になるポイントです。
トレンドライン
下は前回と変わらずで、(下に関してまずは2月14日の安値(約2万1000円)の横軸と2月9日と14日の安値を結んだラインが気になるポイントでさらには昨年の6月から7月の揉みあいの上限の横軸と、昨年の4月と9月の安値を結んだラインといくつかの段階に分かれて下値めどが立ってきます。)
上に関しては、まずは25日線と先週記載の1月23日と2月27日を結んだ切り下がりのラインが金曜日に機能しました。
この後も機能するか注目で、横軸では2月27日の高値(約2万2500円)と12月29日の安値が目先の上値抵抗線となると考えます。
そして下向きとなった75日線まで戻した時もどのような動きになるか? 注目です。
テクニカル指標
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一目均衡表
未だ下降シグナル点灯中です。
この後3営業日横ばいとなると遅行線が日々線にぶつかることで動きが出るのかな? と考えます。
そして、その日は雲のねじれの3月14日です。やはりねじれから何かが起きるのか?気になるところです。
ボリンジャーバンド
バンドが収束を加速し始めました。
この後、セクシー形成後、バンドが、開いてトレンドを作るのか? 注目しつつプラス3σかマイナス3σのどちらに触りに行くのか? 見極めです。
スローストキャスト
上向きの2本のラインが上まで行けるか? 途中で折れてデットクロスとなり、デットクロスを切り下げるか注目です。
総合判断
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トレンドは下で変わっていないものの、反発が始まるかもという可能性は少しずつ出てきました。
元々3月半ばに2番底というシナリオが、なんだかんだと言いましたが、実行されるかもという展開です。
そしてここから権利取りの買いも出やすい状況に入ります。
この権利取りで、トレンドを変えるレベルまで上がることが出来れば、この後の上昇の値幅はそこそこ取れます。
ただ、現状見えるもので本格的に反発すると言える材料は無いので決め打ちは禁物です。
上記にも書きましたが、反発の可能性は感じるのに陰線が多いのもやはり気になります。
そして25日線との絡みが最大の注目ポイントです。
週明け25日線に絡んだ動きが想定されるので、目先の動きに振り回されることなく、自身のシナリオに沿って建玉の操作をして、この後の流れにうまく乗りましょう。
軽率に玉を極端に動かすことなく、徐々に方向を見極め、大きく利益を出すより、大きく損を出さないことに注意することをお勧めします。
では週明けも焦らず見極めましょう。(執筆者:城 晶子)