目次
1. 「いつかは働きたい」と思うなら「介護職員初任者研修」
主婦の間で資格の話になると、必ず名前が出るものが介護職員初任者研修でしょう。
結婚を機に仕事を辞めた主婦は、子育てが落ち着くまでは、専業主婦でいることが多いようです。
気がつけばブランクが10年以上あいてしまっていることもあります。
「就職の求人倍率は右肩上がり」というニュースもありますが、ブランクが長く特別な資格がないと、なかなか思うように仕事を見つけられない人も多いのです。
しかし、介護業界は求人がたくさんあります。
折り込みチラシを見ても、ハローワークの求人検索をしても、介護の仕事の求人はたくさんあるのです。
しかも、年齢や経験を問わず採用されている人がたくさんいます。
介護の仕事は24時間仕事があり、働く時間に融通が利くため、働く時間が限られている人でも働きやすい仕事です。

「介護職員初任者研修」は介護の仕事に携わる人のスタートになる資格
介護業界は、未経験者の採用も積極的ですが、全く知識がない状態からスタートするよりは、介護の知識を持っていた方がいい条件で採用される傾向があります。
介護職員初任者研修は、介護の仕事に携わる人のスタートになる資格です。
130時間の講習を受け、試験に合格することで取得できます。
試験の合格率は非常に高いといわれています。
介護の仕事は、無資格でも働くことができますが、仕事の範囲は身の回りの片付けなど、利用者の体に触れない範囲にとどまります。
一方、介護職員初任者研修を取得した人は、身体介護もできるのです。
介護職員初任者研修の講習130時間のほとんどは、通信教育でも受講が可能なため、主婦のスキマ時間を活用しながら勉強できるでしょう。
受講費用は6万円から15万円程度と、かなり差があります。
安いからと思って申し込むと、教科書代は別途必要であることもあり、注意が必要です。
申し込みをするときには、費用の中には何が含まれているのかを調べて、納得できる受講先を探しましょう。
介護職員初任者研修は、いずれ介護の仕事に就こうと思っている人だけでなく、親族の介護をするときにも役立つ資格です。
また、介護の仕事が好きならば、さらに上の資格を目指すこともできます。
介護の資格は、介護初任者研修から実務者研修、そして介護福祉士へとステップアップさせることができるのです。
2. 取得して損なし「登録販売者」
登録販売者とは、2009年にできた比較的新しい資格です。
勤務先は、ドラッグストアや薬局が多く、仕事内容は薬剤師の仕事と似ています。
薬剤師との違いは、販売できる薬の種類です。
医薬品には、第1種から第3種までありますが、薬剤師が第1種から第3種までを販売できるのに対し、登録販売者は第2種と第3種の販売になります。
さらに、薬剤師は処方薬の販売ができますが、登録販売者はできません。
しかし、ドラッグストアで販売されている医薬品の9割は第2種と第3種です。
登録販売者になれば、ほとんどの医薬品を販売できると考えていいでしょう。

合格率は高くないが需要はどんどん高くなる
登録販売者になるためには、年1回行われる筆記試験に合格する必要があります。
試験は、通信教育や市販の参考書を使って独学で合格する人もいますが、合格率は40%前後であり、簡単な試験とはいえないでしょう。
とはいえ、登録販売者は、主婦に適した資格ではないでしょうか。
主婦は、パートで働く人がたくさんいます。登録販売者の有資格者は、一般的なパートの時給よりも高い時給で働くことができるのです。
簡単な試験ではありませんが、セルフメディケーションが注目される中で、ドラッグストアで薬の説明ができる登録販売者の需要はどんどん高くなると考えられます。
「薬剤師になりたかったけどなれなかった人」や「薬学部に合格できなかった人」は、今から夢を追いかけてみても遅くはないのではないでしょうか。
3. 時間が自由に使える主婦だからこそ「普通自動車免許」
どの資格を取得しようか迷っているならば「普通自動車免許」がいいでしょう。
必要に迫られてから教習所に駆け込む人もいますが、普通自動車免許は取得までに時間がかかります。
また、事前予約が必要な教習所は、時間が自由に使える主婦のときに通った方が効率的です。
なぜならば、教習所には学生が多くやってくるからです。
学生の多くは、春休みと夏休みに教習所に通うため、その時期は予約が取りにくくなるのです。
主婦ならば、秋や冬の空いている時期に受講できます。
主婦になってから教習所に行くことに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、午前中の教習所には、意外とたくさんの主婦や子連れの女性がいます。
費用は35万円前後と高額ですが、空いている時期はキャンペーンがあり、若干安くなります。

一番応用が利く資格
普通自動車免許を持っていれば、歳をとってから地方に移住することも可能です。
「退職後は地方暮らしを楽しみたい」という人は多いけれど、地方の生活に自動車は欠かせません。
さらに「退職後は自宅で少しだけ内職でもしたい」と思っても、普通自動車免許がなければ内職の仕事を受けられないことが多いのです。
なぜならば、内職の仕事は自宅でできますが、仕事の材料の受け渡しは会社まで行く必要があります。
そのため、内職の求人には「要普通自動車免許」と書かれていることが多いのです。
普通自動車免許は、特別な資格というイメージはないかもしれませんが、一番応用の利く資格なのではないでしょうか。(執筆者:式部 順子)