下落から一転、とりあえずの底入れから反発となり、25日線を目指す動きで上げ下げしながらの一週間となりましたね。
この反発が本物となれるかは、今週の動きだけでは判断できず、週明けに持ち越しとなります。
現状では下向きの25日線タッチしての週末という事を考えると、また25日線に頭をたたかれるかも? と考えるのが妥当となります。
他の指標を見ての判断としては、底入れを下限としたBOXという可能性も大いに考えられる状況です。
上値としては2万2000円処ないし2万2500円処、下限も2万300円処と2万1000円処と上下ともに2段階で形成されているように見受けられます。
BOXを前提と考えると、「25日線を上抜けることが上昇入り」というシグナルにはならないということになります。
したがって、25日線突破後の動きが一気に3月12日の高値2万2000円あたりを上抜けとなるか? が見極めとなります。

25日線を上抜けた後2万2000円の前回高値を上抜けられないときはBOXという可能性が高くなります。
現状のマーケットの状況を見ると、為替的には3末の本決算はいい内容になりづらいと考えられます。
したがってここを買い向かいうのには他の理由が必要になります。
さらに、今回の調整を巻き起こした長期金利の上昇に関しても、解決に至っておりません。
最後の押しの貿易戦争も、未だ明確な解決に至ってないことから、がんがん上げに転じるという事は考えづらいと考えます。
ただし新年度入りしてきたことで、「新予算を買いから」という流れで始まるなら、反発の本格化という事も考えられるので、弱いと決めつけることは出来ないと考えます。
もちろん逆もあります。
勢いよく25日線まで来たことで、上抜けて行くと決めつけ 見極め前に買い玉を乗せる事は無謀です。
前回 前々回に25日線に到達! で、買いを入れてしまったという方もいたのではないでしょうか?
今回3度目の25日線チャレンジ、絶対に上抜けないということは無いですがフライングには注意です。
そして週明けは、週末の金曜が米国休場のため大きな動き無く始まる公算です。
そうなると、25日線近辺での寄りつきとなります。大きな陽線か? 陰線? が出れば方向感が出ますが、今のところその要素は見えません。
したがって、方向感が見えるのは火曜日以降という事になると考えます。
今回も、NYダウのチャートが三角保合い(前回より小さめ)を形成しています。
この保合いからどちらに離れるかで、方向感が出るのではと想定いたします。
ファンダメンタルとしては、上記に書いた通り、上への要素は少ないと考えますが、日経新聞記載の大手企業の初任給ベースアップの記事が出ておりました。
このベースアップがどのあたりの規模まで広がるか見極めですが、消費の活性化の起爆剤となる事柄です。
内容によってはこのネタに世の中が向かえば、上げに転じる可能性が出てきます。
給料アップ 対 森友問題 どちらに軍配が上がるのか?
世論の方向に注目です。
目次
現状分析
5日線

下向きから週後半に上向きと変えました。
位置としても下から始まり上 下と入れ替えながら週末は上に乖離して週末となり、短期的には反発の雰囲気を出しています。
25日線
一週間を通して下向きとなっています。
位置としては、下に乖離して週が始まり、週末まで下を推移ですが、週明けに見極めを先延ばしにするという展開での週末入りです。
75日線
変わらず下向きで下への乖離という流れが継続です。
トレンドライン
前回記載の1月23日と3月16日の高値を結んだラインは、週末の金曜日に上抜けています。
同じようなラインとしては、2月27日と3月16日の高値を結んだラインが上値抵抗線となっているように見受けられます。
このあたりを上抜けると、下げという流れは終焉ということとなると判断されます(イコール上昇というわけではない)。
さらに、上の抵抗線としては、横軸で3月12日と2月27日の横軸がBOXという可能性も踏まえての抵抗線と考えます。
下に関しては、3月26日の安値の横軸と、一旦下抜けたように見える昨年の4月と9月の安値を結んだラインが機能いてくると考えます。
テクニカル指標
一目均衡表

基準線と転換線は上抜けたことで戻りを試している状況と取れますが、雲の下という事で、未だ下降という判断と考えます。
さらに遅行線も日々線の下ということで、やはり未だトレンド変換に至らないと考えます。
この後は、遅行線と日々線の天底一致が3営業日後となりますが、下げたとしての話です。
このまま狭いレンジで動くと、6営業日後に遅行線が日々線を上抜けることになると考えます。
さてさてどうなるでしょうか?
ボリンジャーバンド
下へのバンドウォークは終焉を示しています。しかし、バンドの下向きは継続しています。
バンドの動きとしては、BOX示唆には至ってないように見受けらます。TPラインに触っているこの位置からの方向感が出ると考えられます。
スローストキャスト
2本のラインが買われすぎゾーンまで上げて来ています。
弱さが無くなった状況ですので、下落はこちらも終焉示唆です。この後 デットクロスしてからの動きに注目です。
総合判断

勢いある下げは終焉と考えます。
再度25日線にたたかれて向きを下とすると底割れの可能性が出てくると考えます。
25日線の上に抜けると、25日線の向きを考えながら上昇加速という事を想定します。
ただ、25日線の向きが滑らかな分、方向が変わるのに時間がかからないと想定されるので、一気に上放れしていくという事も考えられます。
そして、週明けから4月に入ります。1月23日から3か月が近づいています。周期的にはそろそろ反発の可能性が出てくる時期です。
この後の展開は、今までの感覚よりは上、下、柔軟に見極めが必要になると考えます。
今週の底割れが、下への加速の起爆剤にならなかったことで、そろそろ底入れが近いのかなと考える今日この頃です。
いままで下への警戒感を常に申してきましたが、そろそろ上抜けに対しても備えようと思います。
では週明けも新たな気持ちで見極めてまいりましょう。(執筆者:城 晶子)