窓空け陽線で25日線を跨いで上抜け、上への加速の雰囲気を出しましたね。
しかし、残念ながら週末は陰線形成で、前日比マイナスとなり素直に上への加速という展開とはなりませんでした。
この動きが何を示すのか? は未来にならないとわからないのですが、今のところ、25日線が下向きであることを踏まえると、一直線に上抜けから上昇入りという展開の可能性は薄いと言ってきていることが、現実のものとなっているように見受けられます。
その上で、25日線の向きが変わるのを待つかのように揉み合うか?
多少の押しをして、上に飛び出す(2万2000円突破)のか? もしくは2万2000円ないし、2万5000円にたたかれてBOXとするのか? 非常に判断が難しい局面です。
そして2度目の5日線と25日線のゴールデンクロスとなりました。
今回は明確に下向きでのクロスですので、教科書的には「だまし」と言われる形状です。
こちらもどのような展開を示唆しているのか? 難しい判断になります。
しかし、切り下がりのトレンドラインを明確に上抜けました。さらには、上げ下げの折れ線(罫線)が明確に切り上げました。
これにより、下落という可能性は限りなく一旦ゼロとなったと考えます。
ただここから上昇に入れるかは、未だ判断に至らず、先々での確定判断となると考えます。
そうなるとこの後 明確な上昇入りは2万2500円の突破です。
そこを上抜けるまでは、BOXの可能性が高いと判断した建玉が必要です。
したがって、建玉は売り優勢はなくなり、均衡か気持ち買い優勢という展開の中で、玉を回すこととなります。
その上で、現在地はBOXだとしたら、上限手前となる事と見立てて、玉をどうすべきか? の判断となります。
ファンダメンタルとしては、為替が徐々に円安傾向に向かい始めた雰囲気は出ています。
このまま素直に円安に向かうという確信はありませんが、いい傾向と判断します。

さらに米中の貿易問題ですが、こちらはまだまだ一喜一憂という展開が続くと想定します。
この問題は、最短でも秋口までは継続していくと考えますが、これ以上に下げを巻き起こす要因には今の所ならないとは考えるので、上げていく上での押しの材料レベルと想定します。
後は前々から申している3末の本決算の内容の見極めになります。
来週、再来週あたりに、上方、下方の修正の情報が飛び交い始めると考えますが、根本的には、内容はいいはずと考えますが、昨年に出した予測よりは、円高の加速で利益が圧縮されているというのが大方な予測です。
その予測に対しての内容で、悪材料出尽くしによる反発という展開が、4月の後半が近づくころから始まると想定します。
とはいうものの、決め打ちが出来ないのが現実です。
そして雇用統計に関しては、大きく材料視される状況になく、世界経済は完全に貿易戦争による影響が視点となっているように見受けられます。
こうなると、今のところ一直線の上げは想定しづらく、小刻みの動きとなる事がメインのシナリオと考えます。
目次
現状分析

5日線
一週間を通して上向きで、ローソク足の実態は触れるものの、概ね上を推移する展開で、短期的には強さをイメージつける展開です。
25日線
下向きを継続したまま、週前半は上値抵抗線として機能し、木曜日に上抜けた後、サポートラインとなっているように見受けられます。
週明けもサポートラインとして機能できるかに注目で、展開としては、3月12日から16日のような展開が想定され、その上で上放れるのか? 再度 押していくのか? という流れになると考えます。
もし、前回同様、押していくのであれば、グランビルの売りの2となるし、上放れとなれば、買いの1となります。
75日線
変わらず下向きで下に乖離した状況です。だいぶ乖離を詰めてきましたが、今のところは75日線が上値抵抗線となっています。
トレンドライン
斜めのラインの上は無くなりましたので横軸で2万2000円処と、2万2500円処の横軸でBOXとしたときの上限を示します。
下に関しては、短期的な切り上げの線として、3月26日と4月3日の切り上がりの線がサポートラインとなると考えます。
さらには、25日線がサポートラインになると想定し、再度下落に戻るときは3月26日の安値を割り込んだ時と考えます。
手前には、2万1000円処も過去のサポートラインとして生きてくると考えます。
テクニカル指標

一目均衡表
未だ雲が上にいるので弱いと考えますが、週末に基準線と転換線がゴールデンクロスとなりました。
このことで相場に動きが出るかは微妙ですが、現実的に流れが変わりつつあると考えます。
さらには、遅行線が日々線に絡み始めました。週明け日々線の上に出ることが想定通り起きそうです。
ここから上放れの流れが始まるのか注目です。
ボリンジャーバンド
バンドの向きが下向きから横向きになり、収束傾向に見受けられます。
BOXがメインの見立てで収束加速であれば、その後にトレンドを作る展開が想定されます。
今のところはBOXと考え、プラス1σが今のところの上値抵抗線になっていると考えます。
スローストキャスト
デットクロスの後、下げ切らず70%あたりでのゴールデンクロスとなりました。
週明け、上げに転じられれば、上昇入りのシグナルとなりますが、すぐにデットクロスとなりデットクロスの位置が切り下げるとなると、上昇入りという判断にはならない状況です。
この後の展開 非常に細かい動きの見極めになると考えます。
総合判断

前週に申した通り、やはり下げに関しては終焉で正しい判断となりました。
その後の展開で上放れとなるか? BOXとなるか? 週明けの見極めです。
ここからの動きに対して欲を出さずに、しっかりひきつけた見極めが重要です。
思い込みを強くせずに、「どうなったらどう」という線引きの考えに沿って、動きを決めるべき状況です。
判断が難しい環境下ですが、焦らずじっくり見極めてまいりましょう。(執筆者:城 晶子)