揉み合いを、徐々に切り上げる形で連休入りしたことは、上値追いを示唆しているように見受けられますが、直近高値となっている2月27日は超えることなく、横並び状態となっています。
その視点で見るとBOXの上限で連休入りという見方も出来ます。
月曜日が祝日の為、月曜の夜から火曜の朝までの米国の動きを見ない限り、方向感は見極められないと考えます。
そうは言うものの、(現在27日夜)イブニングセッションのN225先物では、上抜けしているところをみると、BOX上放れの可能性が高くなっているのかなと考えます。
あくまで可能性ですが、ここ最近の為替の動きも上抜けを示唆してきたように見受けられます。
その上でこの動きがどこまで行くのか? 根拠となるようなファンダメンタルが付いてくるのか? 現状では見えていないと考えます。
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ゴールデンウィーク入りですが、節目にぶつかって上にしても、叩かれるにしても、動きが出る狭間に連休入りと言うのは非常にもったいないタイミングだと思います。
動きが出るタイミング=サヤが取れるタイミングにも関わらず、勝負をかけづらいというのは、タイミングが悪いとしか言いようがないし、連休であることから窓空けを起こしやすく、その後の勢いをつけやすいタイミングであります。
かといって上下を決めるための材料が不足している中での連休入りという事で、27日金曜日の大引けの体制を決めるのに頭を悩ませましたが、やはり勝負せずに無難な体勢での連休入りという状況としました。
下から利益を膨らませた買い玉の利確を少々進めて、下げに対する売り玉を増やして、気持ち買い優勢での均衡という建玉としました。
ただ、個人的な見解としては、気持ち上抜けへの可能性を高く感じています。
上記にも述べましたが円安への戻りが早いことから、なんだかんだと悪材料は出るものの、深い押しは無く切り上げていくと想定しています。
危惧していた決算発表も、前半戦に大きな波乱もなく、可もなく不可もなくという状況で、大きな材料とはならなさそうな中、世界情勢は好材料が多いことから、徐々に切り上げという要素と見受けられます。
しかし、連休に入るという足枷から、買い優勢の割合を高くすることは出来ないのが現状であります。
その他、マーケットを取り巻く環境では、相変わらず国内の政治不安は続いています。
与党の逃げ切りとなるのか?野党の追及に与党が負けるのか?不安定な状況ではあります。
可能性は非常に薄いですが、今の雰囲気のまま解散なんてこととなれば、下落材料になりかねないので注視が必要です。
前回の秋の選挙前を踏まえて、議員たちの地方への動きを見ながら見極めていきたいところです。
ということで、海外情勢は地政学的リスク後退 貿易戦争も沈静化などから好転の兆しと、国内は不安材料から身動き取れないという負の材料の綱引きとなり、5月相場はやはり先行き不透明という展開です。
目次
現状分析
5日線
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一週間を通して上向きを継続しています。
位置としては、週初めに時間帯によって下に出ることはありましたが、概ね上へでの推移となり、短期的に上げへの動きを示した位置取りと考えます。
25日線
しっかりとした上向きを継続で、位置も一週間を通して上への乖離を維持しています。
週末の高値が今週の最大の乖離で3.5%強となり、概ね先週と同じ程度の乖離となり加熱が高まるほどの上げとはならずに、程よく上げている動きと考えます。
連休明けに節目の2万2500円をすんなり上抜ければ、いいペースでジリ上げしやすい環境下ですが、どうなるでしょうか?
75日線
変わらず下向きとなっています。その上で今週 下から上に位置を変えて5日線とのゴールデンクロスとなっています。
下向きの状況ではあるものの、徐々にトレンド変換の準備が進んでいるように見受けられる形と取れますが、下向きのままというのは、上げに対して足枷であるという事実はあると考えます。
週末の足型
限りなく十字線に近い陽線でした。
節目にぶつかっての十字線っぽいのは、2月27日と3月5日を思う出させる状況ですが、どうなるでしょうか?
トレンドライン
前週同様 切り下がりの上値抵抗線は無く、横軸の2月27日の高値どころ2万2500円が目先、上の抵抗線と見受けられます。さ
らには12月29日の安値どころと1月31日の安値どころが意識されます。
ただ2万2500円を上抜けると、価格帯別出来高としては薄いと考えるので、上げの加速はしやすい環境になると想定します。
下に関しては、切り上がりのラインが、3月26日と4月25日を結んだラインと、5日線、25日線と考えます。
さらには2万2000円どころの横軸、さらには2万1000円、2万300円の横軸と想定します。
基本は横軸を抵抗線としたBOXの範疇から出るのか? 出ないのか? の見極めポイントと考えています。
テクニカル指標
一目均衡表
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予測通り、雲の上限が切り下がるところを狙って雲から飛び出し上抜けました。これによりさらなる上への加速はしやすい環境下に入りました。
ただし、雲の上限に沿って切り下げるという可能性も、未だ雲からしっかり離れていないことから残しています。
そして休み明けには、遅行線と日々線が天底一致を示します。
これにより押し始めるという可能性もありますが、一目的には雲の上抜けの方がインパクト強いという考えがあります。
となる日柄的には26日間の上昇を突破し、33日を目指すと考える必要が出てきますが、どうなるでしょうか?
ボリンジャーバンド
バンドが開いた後に上向きとなったことで、トレンドは上昇示唆と考えられます。
その上でプラス1σとプラス2σの間を推移するウォークと見受けられますが、ウォーク入りの2σ上抜けというシグナルが出ないままに始まった感じと見受けます。
スローストキャスト
今週、ゴールデンクロス回避から再度 ゴールデンクロスとなり、位置も買われすぎゾーン内という事で強さを示しています。
現状からは上抜けの可能性を示唆していると考えられる動きと取れます。
総合判断
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連休という足枷はあるものの、上抜けを示唆するシグナルが多く見受けられる状況です。
テクニカルを単純に信じれば上抜けとなるのですが、ここは休み明けの動きに合わせて慎重に見極めていきたいと思います。
今回の1月からの下落、3月末からの反転 振り返れば例年の動きだったなと思わせるものでした。
この後の動きが例年のパターンにはまるか? しっかり見極めてまいりたいと思います。(執筆者:城 晶子)