かつて「玄関あけたら2分でご飯~」というテレビCMがありました。
2分とまではいかなくても、仕事に出かけていたとき、外出していたとき、帰ってからささっと食事の用意ができたらどんなにうれしいことでしょう。
確かに外食したり、お惣菜に頼れば、早く楽に食事はできます。
でも、もったいない。
手早くおいしいごはんにありつける方法を、まとめてみました。
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目次
当日の作業を減らすためには
単純なことですが、効率よく進めるためにはあらかじめ準備をしておくことです。
ただ話題の「作り置きおかず」は、わざわざそのためにだけに時間をさいて何種類も作るため、筆者には正直しんどく思われます。
なので、調理の手間を2回に分けます。
つまり、ある日の夕飯をターゲットにするなら、前日の夕飯と当日の朝食準備のとき、少しずつ作業をこなしておいて、当日の夕飯はラクしようという魂胆です。
そのためには、まず
(2) 味や栄養に偏りはないか検討し
(3) 段取りをイメージ
しておかないと、料理の出来や当日の予定まで左右することが少なくありません。
さらにメニューを思い描くときには、
・ 長くおくとパサつきがきになるサラダ、焼く、炒める工程は当日出かける前、もしくは帰ってすぐに取り掛かる…
という具合に、おいしく食べられるタイミングを考えて、いつ何をしておくかを手順を明確にしておきます。
「切る」食材をストックしておく

調理には、大きく分けると「切る」、「焼くまたは、煮る」というプロセスがあります。
「切る」はイメージだけならそう大変には感じられませんが、当日の朝全てカットするとなると、時間がかかり慌ただしくなります。
そのため普段から、例えば玉ねぎ半分必要なときも1個分まとめてカットして、ストックしておくと便利です。
キャベツなど素材が大きなものは、プラス1回分をめどに保存しておくとよいでしょう。
このストックの種類の多さが、食卓のバリエーションにつながり急なメニュー変更にも慌てることが少なくなります。
けれども使い忘れがないように。カット野菜は、早めに使い切るように必ず冷蔵庫での定位置を決めておきましょう。
味にバリエーションをつける調味料を使いこなす
「焼くまたは煮る」工程では、同じ素材を使い回せば調理の手間はグンと減ります。
ただ、同じ味を2回食べるのはいくら美味しくても味気ないですよね。
そこでメイン食材では以下のものを利用して、味に変化をつけます。
・ ケチャップ
・ ポン酢
・ マヨネーズ
・ チーズ
この辺の調味料や食材ってわざわざ買いに行かなくても、大体常備されてませんか?
例えば、焼肉のたれはこれ1本でも「焼く」ときの調味料になります。
さらに、豆板醤やニンニクを加えればピリッと大人の味にバージョンアップします。
またケチャップは、ハンバーグを作った日には半分は小さめのボール型にして煮込めば、(ケチャップ70CC水100CCソース大さじ1、しょうゆ・砂糖各少々で煮込む。)簡単ミートボールの出来上がりです。
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残ったソースは、ソテーした鶏肉や白身魚のソースとして利用すると、さらにレシピが広がります。
さらにポン酢は特に夏場、暑くて作る意欲も食欲もなくす季節にうってつけです。
イワシやアジ、パサつきがちな鶏むね肉を揚げ焼きにし、ポン酢を使った簡単南蛮漬け(ポン酢大さじ5、砂糖大さじ1、水大さじ5を合わせておく)に漬けておきます。
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食事の時には、冷蔵庫から即食卓へ。
時間を置くことで味が一層しみこみ、スッキリした味わいに食欲が進む一品になります。
またマヨネーズにはソース、チーズにはパン粉をプラスして、いかやエビ、ジャガイモなどの食材にかけて食べる直前にトースターでチン。
調味料として利用します。
温めるだけの食卓では、どうしても水分を含んで柔らかな触感が多くなりがちですが、食べる前にトースターで加熱することによって、香ばしい美味しさが加わります。
副菜の調理には
調理方法や切り方を変え違う触感にすると、味にバリエーションが生まれます。
大根に例を挙げると、味がじっくり染みた柔らかな煮物、スライサーで作るシャキシャキサラダという具合に。
また、鰹節、ゴマ、青のり、シソ、紅ショウガ、柚子胡椒などは切る手間さえなく、簡単に味を深めたりメリハリをつけるものとして常備しておくと活躍してくれます。
ちなみに一つの素材から味を変え派生させるこの方法は、食材を食べきりやすいため、節約にも一役買ってくれますよ。
疲れて自宅に帰ったときこそ、家族でおいしいごはんを
「煮る」だけですむ煮魚や、ママレードジャムと醤油だけでできる鶏手羽の煮物
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などは、普段家事に縁のない男子学生でもコンロの番をするだけで簡単です。
家族一緒に元気に食べられる工夫をしてくださいね。(執筆者:吉田 りょう)